お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。
今月でお屋敷のティーサロンが18歳の誕生日を迎えます。
人間で言えば高校生ほど。選挙権が与えられる年齢となります。
いちティーサロンがここまでの歴史を刻むことがあるのでしょうか?
日本国内の歴史を鑑みてもここまでの通例はなかなか見受けられないのではないでしょうか。
歴史あるティーサロンの一端としてギフトショップも10年歩んでまいりました。
今月ギフトショップでは18年目のアニバーサリを記念してお祭りを催しております。
舞踏会をテーマとして舞い踊り演奏する使用人たちの姿をご覧いただけます。
これまでも様々な方々にアイデアを頂戴し、完成してからもご感想を頂戴いたしました。
お嬢様にもたくさんご意見、ご感想を頂戴いたしましたね。
我々ギフトショップのバンドゥールたちが今の位置にあるのは大旦那様、周囲の使用人たちのおかげ。
そしてもちろん、一番はお嬢様のおかげでございます。
私もギフトショップに赴任して7年半が経ちました。
…ん?もう7年半も経ってしまったのか?
しばしば我に返った時に「今、西暦何年だ?」と思ってしまうほどに時の流れはあっと言う間でございますね。
時の流れを止めることは叶いませんが、せめて少しでもゆっくりと流すために!
今年に入ってから私は日記をつけるようになりました。
一日一日を大切に過ごすことによって、思い出がハッキリと形になってまいります。
思い出がたくさん認識できると「今月は充実していた!」という気持ちになります。
三日坊主になると恥ずかしいので、2カ月続いた今だからこそ申し上げました。
一日たくさん書く必要はございません。一行、二行でも構わないのです。
本当に特に何もない日は何も書かなくてもよいのです。
(余談ですが、私は学生時代に日記と向き合い過ぎるがあまり一日のうち2~3時間を日記に費やしてしまった過去がございます。
これは個人的には時間の無駄だったな、と思いますのでお勧めいたしません。)
毎日続けることが肝要でございます。
日記に今日あった内容を記しておくと、後日読み返した時、記した内容の周りの記憶も蘇ってまいります。
また、日記をつける前よりも記憶力が上がった感じがいたします。
「今日一日を忘れたくない!」という強い気持ちがニューロンとシナプスを刺激しているのかもしれません。
まさに執事歌劇団の「File name ~X~ 」で言うところの「よみがえる微かなシナプス」でございます。
今までお世話になってきた身として「お嬢様に何かお返しできることはないだろうか?」と考えまして、結論から申し上げますと受けた御恩が大き過ぎて返せはしないのですが、お嬢様のお声が現在の私と我々とギフトショップの品々を形作っているのです。
そんなお嬢様との日々の会話を忘れてしまわないように日記をつけているという側面もございます。
お嬢様との思い出やお嬢様がうれしかったこと、考えさせられたことも使用人として今まで以上にしっかりと心にしまっておきたいと考えております。
そしてそれを糧として19年目もお嬢様がお喜びいただけるようなお品物を発明できるよう、ギフトショップのバンドゥール一同精進してまいります。
あ、日記はもちろん他人には見せない秘密の内容でございますので、私と会話する際に身構えないでくださいますよう心よりお願い申し上げます!
それでは本日はこれにて。