お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。
フットマンのみならず近頃は、
紅茶係を務めることも多くございました。
ある時隈川がメンバーアカウントにて、
「使用人として茶葉と向き合う時間も大切」
といった旨のことを申し上げておりまして、
なるほど確かにと共感いたしました。
お傍にてお仕え出来ない寂しさはございますが、
それ自体は使用人の本質でもあるなと感じたからです。
まだまだ不得手な部分も多いのですが、
近頃新しい気付きも得まして、
更に研鑽を積むことが出来ればと考えております。
皆様にもタイミングございましたら、
ご感想やご意見を賜りたく存じますが、
召し上がっていただいている際にお伺いするのは、
残念ながら難しゅうございますので、
ギフトショップやティーサロンにて、
お伝えいただければ非常に嬉しゅうございます。
さて閑話休題、ここからはヴァンドゥールとして、
今月のお菓子のススメを紹介いたします。
睦月のCK、藤堂のピーナッツバタータルト。
はたまた金澤のカフェオレロールケーキ、隈川のポーラソイラテムースでしょうか。
……勿論、これらも素晴らしゅうございます。ですが、考案した本人が語りたいこともあるかと存じます。
ですので、私からは意外なお品を一つご紹介出来ればと。
「コーンポタージュフィナンシェ」
何だそれは。
そうお思いになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当家パティシエの作るフィナンシェは、
非常に美味しゅうございまして、
最近ですと、ゆきどけフィナンシェですとか、
アレキサンドライトフィナンシェなど。
皆様にも大変ご好評いただきました。
そんな流れのこのお品。
実は、大旦那様肝煎りのお品でございます。
私も最初にお伺いした際には、
まず驚きが先立ちました。
焼き菓子と合わせる
イメージがなかったというのが、正直なところです。
庶民の駄菓子には、たまに見かけることがございますが、
皆様にお届けするお品としての
想像がつかなかったのです。
ただ私は、非常に面白そうで、興味深い。
と同時に感じておりましたので、
完成したというパティシエの知らせを受け、
少しいただいてみることにいたしました。
結論から申し上げます。
【非常に美味でございました】
最初の一口目。
私は、あのコーンポタージュの濃厚さ。
こっくりとした甘みと後に広がる塩気のある、
特徴的な味を想像しております。
しかし意外にも、さほど強く感じません。
むしろシンプルなバターフィナンシェにも似た味わいでございます。
ですが、それだけでは勿論なく。
より強く濃厚なバター感がございました。
なんとあれ程印象の強かったコーンポタージュは、
見事な引き立て役として機能しておりました。
ただ少し寂しさもございました。
強いインパクトを感じたかった。
いつしか私は、そんな気持ちになっていたようでございます。
――その刹那。口内に広がるのは、あの塩味。
皆様、おりました。
コーンポタージュはおりました。
そしてもう一口食べようと考えた時、
フィナンシェはもうありませんでした。
「的場さん、もう一つください」
「駄目です」
お目汚し失礼いたしました。
勿論お好みはあるかと存じますが、
是非お試しいただきたい一品でございます。
勿論、
先月からご用意させていただいております、
私の「チョコクッキー」。
同じくヴァンドゥールでございます、
明石考案の「白イルカのクッキー」。
これらもまだまだご用意しております。
合わせてお召し上がりいただければ、幸いでございます。
来月のお菓子も今から楽しみでございます。
もしかすると、それ以外にも楽しいお知らせが出来るのではと、
私予感しております。
ご期待いただければと存じます!
またギフトショップでも、お戻りをお待ちしております!
才木