司馬でございます。
皆さま、お健やかでいらっしゃいますか?
12月の声を間近に聞くようになりまして、街はそろそろイルミネーションで華やぎ始めております。私も、気持ちがうきうきとしてくるのを日々感じております。
お屋敷では使用人総出で飾りつけも致しまして、お嬢さま方のご帰宅をおまちしております。
というわけで、クリスマスにふさわしい映画のお話を、と思いましたが、クリスマスと聞いて、頭に浮かんでくるタイトルは「ダイ・ハード」や「バットマン・リターンズ」といった作品ばかりでございます。
もちろん、クリスマスにゆかりの深い映画ではございますが、当家のお嬢様方におススメするのなら、もう少しロマンティックなものがよろしゅうございますね。
では、今回は映画の話はあきらめまして、この季節におススメの御本を一冊あげておくことにいたしましょう。
「サンタクロースっているんでしょうか?」(中村妙子・訳、偕成社刊)
有名な本でございます。
バージニアという少女が、サン新聞に寄せた一つの質問。「サンタクロースっているんでしょうか?」この難問に対して、社説に掲載された返答の記事がこの本の内容でございます。
まだ幼かった頃に、読み聞かせの会でこの本に触れましたが、あどけない子供の質問に、一流の記者がわかりやすい文章で答えているのが、非常に紳士的な印象で、深い感銘を受けました。
薄手の本ですので、これ以上の内容をご紹介するのは控えさせていただきますが、子供のころの私は、この本によって、想像力の大切さを教えられた気がいたします。
もしも、まだ読まれていらっしゃらないのなら、ぜひともこの機会にご一読くださいませ。
そして、すでに何度も読まれていて、お好きな一冊となっているお嬢様も、そろそろ再読の時季でございます。どうぞ書庫にお立ち寄りになり、お手に取ってくださいませ。
きっと、また新しい読後感をお持ちになることと存じます。
それでは、日々寒さも増してまいります。どうぞお健やかにお過ごしになりまして、楽しいクリスマスをお迎えくださいませ。
今回はこの辺りで失礼いたします。