響執事が持っていた書物…。
やはりどうしても気になってしまいました。
そして、私こっそり、響執事がトレーニングをしているときに、
拝借させていただきました…。
その書物にはフットマンとしての心得ておくべき事柄が、並んでおりました。
どれも心得として素晴らしい内容でしたが、
私が特に関心させられた、一文がございました。
それはお嬢様と過ごす時間の事でした…
『時間を使うという事は、白紙のスケッチブックに色を入れて行く事である。』
つまり、私達が優雅に振舞えば優雅な色が残り、
忙しなく動き回れば、忙しない色で埋まっていく…
そしてその色はもう二度と変える事は出来ないわけでございます。
我々フットマンはそこにどれだけ、優雅でかつ、ストレスと言う濁りを入れない
色を入れていけるかが、給仕の心得なのでございますね。
時間の使い方をもっとシビアに、優雅な給仕を心がけて行こうと再確認いたしました。
お嬢様、お坊ちゃまにさらに快適な時間を提供できるよう、心がけてまいります。