何気ない休日

季節は段々梅雨へと移り変わり、じめじめした天気が続いておりますが、いかがお過ごしでございましょうか?
環でございます。

歌劇団の公演が一段落いたしましたので大旦那様にお願いして休日をいただきました。

いやはや、最近は忙しい日常に流されておりましたので、こういうのんびりしたひとときを過ごせるのはとても喜ばしいことでございますね。

さて、ベランダに椅子を置いて紅茶片手に本でも読んで過ごしましょうか。

………。

……………。

「じー。」

ん?
何か視線が…。

「じーっ。」

気のせいですね。
さーて、本の続き続き。

「じーじーじーっ。」

…流石にうるさいな。
うん、無視するか。

「………環のバカ!」

…今の声は葵か。
バカって一体何歳だと思っ……。

ん?
これは…、バドミントンのラケット。

あの人、私と遊びたかったのでしょうか。

ふふ、可愛いところあるじゃないですか。
今度会ったらこのラケットでバドミントンでもやり………。

ん?
なんかぬるぬるするな。このラケット……。

あれ!?
手が離れない。

ひょっとしてこれはアロンア○ファ……。

ふぅ。
全く可愛いやつですね。
そう、このラケットが壊れてしまうくらい。

ふふ、逆に好都合。
手から離れないように強く握る必要もないですね。

……引っ付いてますから!!!

待てーー !!!!