辞書

秋が短くなったな、とここ数年思うわけですが、まけじと春も短くなっているようです。

急な気温の変化は勘弁願いたいものですね。

伊織でございます。

 

 

このところめっきり辞書を引くという行動から遠ざかっているように感じます。

今時、ちょっとした調べ物なら製本された辞書を引かずとも用が済んでしまうというのも確かでございます。

 

調べたい事柄に対してピンポイントに答えを得られると考えると、まさにデジタルな世の中でございます。

しかし製本された辞書を引くことで求めていた答えのほか前後様々な言葉が目に入り、ついつい調べ物が連鎖していく、というアナログな感覚は独特な魅力を感じるものです。

 

近しい見出しの言葉が並ぶ中、それまで意識しなかった言葉同士の関連性であったり、思わぬ活用であったり、発見はつきません。

国語辞典に当たっていたとしても、連続して記載されている言葉が日本語とも限らず、借用語であることもございます。

意識せず使っていた言葉が実は外国語由来であったり、なんて発見すると楽しくなってしまうのですが、わたくしだけでしょうか?

 

無限とも思える言葉が並ぶ辞書は、まさにアナログの意味する連続性を体現するもののひとつのように感じています。

ただひとつ今調べたい答えだけを知るのではなく、紐付いたり紐付いていなかったり、目に入る言葉にどんどん興味を引かれて知識が連続していく楽しさを今一度思い出そうと思います。

物事を覚えるにも、孤立したデジタルな情報として覚えようとするより、関連するほかの物事と紐付けたほうが覚えやすいというのはご存じの通りです。

忘れっぽい自身の性分を顧みるためにも、知識の連続性を大切に過ごしてまいります。