日誌

本日は、お嬢様の催し「アントワネット」にて、配膳係を務めさせていただきました。名前の通り、優雅で気品あるこの場に、自分が果たして相応しいのかと少々緊張しながらのスタートです。そんな私を支えてくれるのは、頼れる先輩、才木。

普段の才木は温厚そのもの。何事にも柔らかい笑顔で接し、場の空気を和ませる達人です。今日も本邸では「肩の力抜けよ!お嬢様は味方だから」と冗談交じりに励ましてくださいました。その言葉にどれほど救われたことか。

しかしいざ本番、お嬢様の前に立つ瞬間、才木の表情は一変します。冗談好きな先輩が見せる、まさに「やる時はやる」その姿。ワゴンを押す、絶妙な動き、そしてお嬢様への礼儀正しい仕草。何一つ乱れのない、その姿勢に思わず「使用人の鏡だ」と見惚れてしまいました。

お嬢様の優雅な微笑みを目にしながら、デザートをお運びする緊張感といったらありません。それでも才木が背中で教えてくださる「おもてなしの心」を見習いながら、なんとか役目を果たせたのではないかと思います。

それにしても、デザートの美しさには感嘆しました。色とりどりのスイーツが花のように盛り付けられ、まるで芸術作品のよう。お皿の上に広がるその世界に、配膳しながらも心が躍ります。

無事に任務を終えた後、才木が「よくやったな」とポンと肩を叩いてくれました。その一言が、どれほど嬉しかったことか。温厚で頼りがいのある先輩と一緒に務められた今日を、私はきっと忘れないでしょう。

 

 

という夢を見ました。お嬢様もゆっくりお休みくださいませ。

 

これからも才木に追いつけるよう、そしてお嬢様にもっとご満足いただけるよう、日々精進してまいります。