司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?
つい先日まで夏日が続いたかと思うと、あっという間に冬の気配が忍び寄って参りました。
・・・たしか、夏と冬の間には“秋”という季節があったはずでございますが、気のせいだったのでしょうか?
あまりにも長く暑い夏のせいで、秋の影が薄くなってしまった感がでございます。
なにか寂しさを覚えてしまいますね。
あっ。
いま気づきました。
この寂しげな気持ちこそ、“秋”そのものではございませんか。
目を凝らしてみると、やはり季節の移ろいの印は、どこかに見つかるものなのでございますね。
これから、木枯らしなども吹き、だんだんと紅葉も色づいてくることでしょう。
これもまた、秋の風物でございます。
気の早い話ではございますが、わずか一月後には年の瀬も迫り、いろいろと慌ただしくなって参ります。
夏と冬の間は本当に短すぎますが、この十一月くらいは、お嬢様方ものんびりとお過ごしになって、小さな秋を愛でてくださいませ。
では、冬の足音ももうすぐそこに来ております。
お嬢様方にお寒い思いをさせぬよう、早いうちに、厚手のお召し物と、暖炉の準備をそろそろ始めましょうか。