日誌

フレフレ日本!
がんばれ日本!

……あ、大変失礼いたしました。
ご機嫌麗しゅうございます、荒木田でございます。
2024年は四の倍数、すなわちオリンピックの開催年であることは当然ご承知おきの通りかと存じますが、お嬢様・お坊ちゃまにおかれましてはそんなスポーツの祭典はご覧になっておりますか?

馴染みのあるスポーツからそうでないものまで。私も学生の時分にはスポーツに打ち込んでおりましたから、トップアスリートたちがそれぞれの国を代表して日々の鍛錬の成果をぶつけ合う、というこのイベントは見ているだけで血湧き肉躍る思いでございます。
どのスポーツも大変面白いもので、毎日のようにスポーツ観戦に釘付けになった結果私の身に降りかかった災難が。 そう、壊滅的な寝不足でございます。

パリと日本の時差は7時間もございますから、競技によっては、リアルタイム観戦を志せば自然と入眠時間も遅くなってしまうこともしばしば。
日々お屋敷の執務のためにあくせくしている使用人にとって、早起きも大事なお務め。つまり、惰眠を貪ることは許されないのです。結果として、皺寄せは全て睡眠時間に。
最近は専ら、重たい瞼を擦りながら書庫に蔵する書物をお掃除してございます。

そういえば睡眠に際して最近、面白い学説を耳にしました。
それは、生物にとって睡眠こそが自然な状態である、というもの。要するに、ずっと寝てばかりの堕落した生活は、社会からは問題視されこそすれ、生物学的には正しいのだ、とする論文でございます。
私は専門家ではございませんから、どれくらい信憑性のある論文なのかは存じ上げませんが、
ややもすると、胡蝶の夢こそがこの世の理として真実なのやも、と思わせるような魅力あふれる説でございます。

つい書庫でお昼寝してしまっても安心でございますね。私は自然体なのですと声を上げれば許されるやもしれませんので。
ただ、せっかく寝るのでしたら夢でも楽しみたいところ。ハットトリック、キャンキャン、ドラグレスク、ブザービート……。夢の中では体を操るなど思うがままでございます。
それでは、良い夢を。