日誌

椎名でございます。

梅雨のせいか蒸し暑い日々がつづいております。

 

ドアマンも気づけば軽装になりましたり、お屋敷内では様々なアイスティーが姿を見せていたりと、夏の訪れを感じてございます。

今年の暑さも例年並みかそれ以上の気温になると予想されているそうで、なんでも「災害級の暑さになる」などとニュース番組から伺ってもございます。

…とはいえ、この手の話は毎年耳にするもので、怖さ半分でありながらも、まるで例年のボジョレーヌーボーのような言い回しに少し懐疑的な気持ちにもなっては参りますね。

しかしながら、予想を裏切らぬ暑さならば用心せねばなりませんので、

お嬢様も手に入りにくい時期になる前に、暑さ対策の備品やお召し物は早めにご用意くださいませ。

 

さて、先日行われました朗読サロンでは、誠にありがとうございました。

おおよそ10年ぶりとなったお屋敷での朗読は、懐かしくも新鮮な気持ちで臨むことが出来ました。

藤堂執事の元気なお姿をお嬢様へお届け出来ましたのも使用人として喜ばしい出来事でございました。

後日藤堂執事からも、私共使用人へのねぎらいの言葉。

そして改めてお嬢様への御礼、そしてお体を気遣われる旨頂戴しましたので、代わってお伝えさせて頂きます。

 

また機会がございましたら、ぜひ開催させていただきたいと存じます。

 

 

さて、今回の朗読会も私は出演とともに音響(+ちょっと照明)を裏で努めてございましたが、BGMを選定するにあたっては100曲ほど視聴してまいりました。

わたくし個人の好みの問題でもあるのですが、物語における音楽はその場の感情を情景を表現するうえでとても重要な要素と考えてございます。

演奏がかかるタイミングや、旋律の盛り上がりと物語の同期。

映画作品などは、まさにそのシーンのために楽曲が書き下ろされ、ベストなタイミングで物語の進行と同期してくれます。

私の曲選びのコンセプトも、なるべくそういったものに近い楽曲たちでありたいという思いから選定してございます。

そのために楽曲の長さを編集し、タイミングを合わせるような工夫も致しました。

存在感がありながらも、朗読やせりふを邪魔しない、まるですべての「音」が一体となった感覚。それが私の目指している音響としての在り方でございます。

 

一方で役者的観点で見るならば、「音楽に乗る」ことが出来ると芝居がしやすくなります。

見方によってはそれを“甘え”ととらえる演出家や役者もいらっしゃったりしますので、なかなかに難しい問題です。

いつも音響家としてと、役者としてとの狭間で、苦心する部分です。

 

…少々余談が過ぎましたが、そんな裏の話もご紹介させていただきました。

 

それでは、この夏も十分に体調にお気を付けくださいませ。