年の功より?

新年度が始まり、そろそろ落ち着き出した頃合いでしょうか。それとも新たな環境や学びに四苦八苦の最中でしょうか。

この四月がお嬢様にとって良いものであることを祈るばかりです。

 

伊織でございます。

 

亀の甲より年の功という言葉がございますが、年の功に対して引き合いに出されている亀の甲もなかなか優れたものであることは事実でございますね。

古くは亀卜(きぼく)に始まる甲骨文字に漢方薬、工芸品としてはべっ甲にも利用されております。

先日亀の甲は肋骨が変化したものだと知って驚きました。背中に背負っているように見えるものの、その実肋骨が裏返るようにして身を守っているとは想像だにいたしませんでした。

何をどうしたらそんな方向に骨を曲げる進化を遂げたものやら、もっと効率のよい方法はなかったものかと考えたくなるのが進化のおもしろい所なのかもしれませんね。

 

亀と同じように引き合いに出される似た生き物にスッポンがおります。

月とすっぽんという言葉がありますが、こちらはどうも亀の甲ほど良いものとして並べられているのではないようです。

 

体毛すら失い、自身で身を守るためのすべを失った人間としては、亀なりスッポンなりの甲羅やヤマアラシなどがもつトゲなど、何かしらを生み出して進化しなかったものなのかなと考えてしまいます。

身を守るために道具を利用するというのが人間の選択した道なのでしょうけれども、どうも物に頼りすぎなきらいもございます。亀の甲を道具の象徴とするならば、今や年の功より亀の甲という世の中と言えるかもしれません。

利便性を求めて必要なものが多くなるほど、どんどん不便に感じる物事が多くなるのが人間という生き物でしょうか。

やっぱり進化というのは、効率がよいようで、以外とそうでもないのかもしれませんね。