共に執務をしておりますひとりのセカンドスチュワードがうきうきです。
ジングルベルの季節がやってきたのだなと肌で感じる能見でございます。
お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。
一年の締めくくりのひと月、街も華やか賑やかに活気づいてございます。
徐々にイルミネーションに彩られていく街並みに、安心感すら覚えます。
素敵だな綺麗だなと感じる前に、もうこんな季節かと思ってしまうのは、
慣習と捉えているのか、はたまた童心を忘れてしまったが故でしょうか。
お嬢様にとりましても社会勉強に奔走していらっしゃることと存じます。
期末の試験や論文のため学業に精を出していらっしゃるかもしれません。
煌びやかな街並みと対照的に追われることの増えるひと月でございます。
お疲れのでませんように、流行病にかからぬように、と祈っております。
このような大変充実したスケジュールを組まれていらっしゃるお嬢様へ。
息抜きをする時間やストレス発散の場を設けることも大切でございます。
その観点では、自然との触れ合うことはとてもよい機会でございました。
私自身、自然が持つ力の偉大さに圧倒された一年だったと振り返ります。
春先にはキャンプに赴き、雄大な自然と恵みを肌で体感いたしました。
夏には富士山を登頂し、自然の尊厳、厳しさを学ぶことができました。
秋には使用人たちと釣りに挑戦いたしました。四名でまいりました釣行。
こちらはまたティーサロンでごゆっくりお話しさせていただきましょう。
今年は都市生活では体験できないことに、沢山触れることができました。
いつもとは違う景色、いつもとは違う肌温度、いつもとは違う感情情緒。
その「いつもとは違う」は、日常の荒波で少しずつ削り取られていった、
忘れ去ってしまった、もうひとりの自分自身の結晶なのかもしれません。
もしお嬢様が自然に触れ合う機会を設けたいと仰るのでございましたら、
少し車高の高い馬車をご用意させていただきましょう。
そして最後に。少し早いご挨拶となりますことをお許しくださいませ。
お嬢様、お坊ちゃま。本年も誠にありがとうございました。
能見