ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。隈川でございます。
この間、街の中で風を見ました。
木の葉や花が巻き上がって、風の形がはっきり見えたのです。
空に向かって渦のような形で昇っていきましたのは、気圧の低いところから高いところへ吹き込む風の到達地点だったのでしょうか。
普段見えないものに何かが混ざって、ようやく形がわかるというのは人の本音なんかもそうでしょうか。
そういえば、懐かしい名曲には風の絵の具を訊ねる歌なんかもございました。
ときには形の見えないものに目を向けるのもよろしいかもしれませんね。
隈川