吹く風も夏めいて、日中は少々汗ばむ季節となりました。
お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。
唐突でございますがお嬢様、「柏餅」はお好きですか?
今回は私の好物でもある「柏餅」のお話でございます。
5月5日は徳川幕府が定めた五節句の一つ端午の節句でお供えし食するのが「柏餅」でございます。(特に関東や中部地方以北の地域)
江戸時代、九代将軍家重から十代将軍家治の頃に端午の節句に柏餅を供えるという文化が生まれ、参勤交代で全国に行き渡ったと考えてられるとの事でございます。
柏の葉は秋になっても落葉せず、年を越しても新しい芽が出るまで葉が落ちないという習性から子孫繁栄を願う縁起物として、また兜の形の似ていることから端午の節句に相応しいとされ使用されるようになりました。
私がまだ幼い頃にこの「柏餅」の葉は「桜餅」の葉のように食する事ができるものなのか疑問に思った事がございましたが、結局食することはありませんでした。
大人になってから少々調べたところ、もともと保存容器などなかった頃にその丈夫さから皿や保存の目的として使用され食用では無いということがわかりました。
また、柏の葉には殺菌作用があり餅が痛むのを防ぐ効果もあるそうでございます。
害などはございませんが食したりされませんようお気お付けくださいませ。
何より美味しくありません。
さて、今月は「羊」を折ってみました。
お気に召していただけたら幸いでございます。
では、お屋敷にてお嬢様のお帰りをお待ちしております。