由来をたどる

幼いころから、ものの作りだったり、由来だったりに興味を持っておりました。

小学1年のころに、「鰯」という字が「身が弱くて崩れやすいから」作られた字だとか、当時父が与えてくれた本の影響で、字の成り立ちに興味をもったのが始まりです。

お嬢様はどんなことに興味をお持ちでしょうか。

伊織でございます。

 

わたくしの由来、起源への興味は今も続いているわけですが、そんなわたくしが最近もっとも驚き、感心した言葉の由来をお伝えしようと思います。

 

その言葉は「ちんぷんかんぷん」でござます。

なにがなにやらサッパリ分からない、なんて意味の言葉ですが、この「ちんぷんかんぷん」どことなくオノマトペのような響きですが、語源をたどるとまさかの大発見(個人比)なのでございました。

 

「ちんぷんかんぷん」の語源は、「何を言っているか分からない外国語の音をまねた」言葉なのだそうです。これを聞いてわたくしは、ものまねでインチキ外国語をしゃべる雰囲気で作られた言葉なのかと思ったのですが、語源にはさらに元となる言葉が存在していることを知ることになります。

 

それは「チンプトン」と「カンプトン」というふたつの言葉でございます。

なるほど、チンプトンとカンプトンを並べて「ちんぷんかんぷん」というわけですね。

このふたつの言葉は、どうやらどちらも中国語とのことで、

 

チンプトン= 听不懂 ……聴いても分からない

カンプトン= 看不懂 ……見ても分からない

 

という意味なのだそうです。

そう、「ちんぷんかんぷん」は、まさにふたつの言葉を合わせて「まったく意味がわからない」という新たな言葉として誕生したのです。

それこそなぜ「ちんぷんかんぷん」と言うのかもちんぷんかんぷんだったわたくしにとって、これは非常に大きな発見であり、驚きでありました。

 

外国語が元となって日本語の一部となっている言葉はたくさんございますが、「ちんぷんかんぷん」に関しては本当に意表を突かれ、ひさびさに新しい事実を知った喜びとわくわくを感じさせてくれました。

知らないことは数え切れないほど存在しています。日常に隠れている驚きと発見を、これからも見つけられるような姿勢で生活したいものです。