寒さも厳しさを増し、年の瀬の迫る今日この頃、いかがお過ごしでしょうかお嬢様、お坊っちゃま。
ティーサロンではクリスマスディナーやカウントダウン配信、ギフトショップではクリスマスフェアーなどイベント盛りだくさん。
今年もあともう少し、それまでお付き合い下さいませ。
それでは参りましょう。
今年を締めくくる第十三回フットマンティーの魅力の幕開けでございます。
私「それはどの様な紅茶でございますか?」
??「それは香りの複雑さと奥行きを楽しんでいただきたいジャスミンティーでございます。」
香りにこだわった紅茶?
そう紅茶は味だけではなくその香りも楽しむもの。
香りにこだわり、かつ大いなるヒント、ジャスミンティーである。
お分かりいただけましたでしょうか?
本日はフットマンティーの魅力、二回目の登場。満を持して執事歌劇団メンバー、脚本家、紅茶の管理を務めます伊織の〝姫睡蓮〟の魅力に迫ります!
〝姫睡蓮〟の香りとは?
それでは姫睡蓮の香りとブレンドの秘密に迫りましょう。
まずジャスミンティーは厳密にはジャスミンの香りを付けました中国の緑茶でございます。
そんな姫睡蓮をホットで淹れた時にまず感じるのはスパイシーな香り。
その元はアニスシードと呼ばれ、料理や茶に幅広く使われるアニスという植物の種子でございます。
八角に似たスパイシーな香りの後、ジャスミンを感じその後に感じる花々の香り。
薔薇のローズペタルと甘く優しいコーンフラワーの香りを感じていただけます。
アニスシードでアジアン、ローズペタルとコーンフラワーでヨーロピアンな雰囲気を感じていただける緑茶。
それが〝姫睡蓮〟なのでございます。
その綺麗な黄金色の水色をした緑茶の味は芳醇な香りとは裏腹に清流のような渋みの少ない飲みやすい紅茶でございます。
ほのかに感じます甘味は砂糖の二百倍から三百倍甘いと言われますステビアを少量ブレンド。
おすすめの召し上がり方はもちろんそのままホットで。また伊織に特別な淹れ方を教わりました。その淹れ方はいたって簡単。
伊織「ピッチャーなどに氷をたっぷりと入れていただき、そこに姫睡蓮を入れます。」
私「はい、してそのあとは?」
伊織「以上でございます。」
私「!?!?!?」
私も初めて知ったのですが、なんでも茶は熱湯で淹れる事によりその魅力でもある渋味が生まれるそうでございます。
ですので、渋味を抑えるためにはいかに低温で紅茶を淹れるかがポイントでございます。そして世にある水出しを超えた究極がこの〝氷出し〟でございます。
渋味に隠れておりました複雑な味わいと氷出しで引き立てられました茶葉本来の甘さが絶妙との事でございます。
召し上がる際はティーストレーナーでこして召し上がって下さいませ。
ここでお知らせがございます。
十二月は冒頭でもお知らせしました通り、様々なイベントをご用意しております。
その中でもギフトショップにてクリスマス商品として伊織が手がけましたものを二品ご紹介させていだだきます。
まずはクリスマス仕様にアレンジされました伝統のケーキ、ナポレオンパイ〝ユールタイド〟でございます。
サンタ帽に見立てた苺の帽子の雪だるまが大変可愛らしく、サクサクのパイ生地に伊織リクエストのたっぷりの苺とデュプロマット(生クリームとカスタードを混ぜたもの)をはさみました。
シンプルながらも苺、デュプロマットとサクサクのパイが奏でるハーモニーが大変素晴らしく美味な一品でございます。
もう一つは毎年恒例の伊織が手がけますクリスマス紅茶〝スターブライト〟ハチミツのフレーバーティーでございます。
私も試飲しましたがハチミツの甘い香りが心が落ち着き穏やかにさせ、冬の澄んだ夜空の星々を眺める、そんなシーンにぴったりな紅茶でございます。
是非、皇帝ナポレオンの名を冠しました伝統菓子ナポレオンパイの〝ユールタイド〟と
星型の金箔を散りばめた贅沢な紅茶〝スターブライト〟を合わせて手に取っていただけると幸いでございます。
最後になりますが〝姫睡蓮〟の名前の由来でございます。
睡蓮は別名ヒツジグサとも呼ばれ未(ヒツジ)の刻(午後二時)頃に花開く事からその名が付けられました。
ですが実際の開花時間はまちまちで開花が見られない事もしばしば。
伊織「澄んだ水面に浮かぶ綺麗な睡蓮の花。いつ会えるとも分からない…手を伸ばしても届かない…そんな情景を思い浮かべて命名いたしました。」
あとは〝姫〟を足せば…………。
もうお分かりでございますね?
伊織をはじめ、当家スワロウテイル一同は〝姫睡蓮〟のお早いご帰宅をお待ちしております。
それでは来年はどのフットマンティーにいたしましょう?
それでは良いお年を!
お嬢様、お坊っちゃま。