どうにもいつも浮かない顔の使用人達がおりました。
いつも節目がちで目を回していてどこか諦めていて。
楽しいのかな?
ふと考えてしまいました。
お嬢様に使える身としてもちろん自身の感情など二の次ではございますが、それでもちょっと心配になっておりました。
1番嫌なのは嫌な思いのまま去ってしまわないか。
それからは何となく気になってしまいちょっかいもとい、コミニケーションを取るようしました。
そして色々気付きました。
1人は小悪魔的なセンスで人を楽しませられると。
もう1人はユーモアに溢れ、切れ味の良い返しをする子だなぁと。
それからは事あるごとに彼らと話し、お給仕中に無茶振りなどをしたものです。
最初はタジタジになっていた2人も近頃では反撃をする様になりこちらが苦渋を飲まされることが多くなりました。
その時の勝ち誇った顔を、お嬢様にも見せてやりとうございます。
なんかちゃんと笑う2人なんだなぁとしみじみ思いました。
もう大丈夫かな?
そんな事を思っておりましたら、どうやら2人はそれぞれの道に進むようです。
わかっておりましたがこんな日は来てしまうものですね。
それでも寂しいものです。きっとお嬢様方はもっと寂しい事でしょう。
それでも彼らの決めた道をどうか祝福してあげてくだされば幸いかと存じます。
1人はもう先に行きましたが、もう1人のこれからもどうぞ見守っててくださいませ。
さて櫛方くん
どうですか?楽しかったですか?
私はすご〜く楽しかったですよ。