チョコレートと紅茶

ご機嫌麗しゅうございます、お嬢様。
隈川でございます。

瞬く間に過ぎてしまった1月を充実していた証であろうと前向きに自身に言い聞かせる今日この頃。

そんなこんなの2月でございます。
例年の如くバレンタインにまつわるお品がティーサロンにも充実し、チョコレートをこよなく好む私としては弾む気持ちを隠せません。

お嬢様。
今回はチョコレートにまつわるお話ではございますが、チョコレートがお苦手でしたらその他のスイーツにも通じて申し上げられることも多くございますのでお耳を傾けてくださいましたら幸いです

さて、今回お話ししますのはチョコレートと飲み物のマリアージュについてでございます。

特に魅力的なチョコレートやスイーツを語るうえで紅茶は欠かせません。
(コーヒーも良うございますが、個人的には紅茶派です)

深みのアッサム、ルフナやギャル
爽快感のダージリンやウヴァ、ヌワラエリア
香り高いキームンに至ってはミルクやチーズを使った食品で合わない物を見つける方が難しゅうございます。

パティシエにより計算された上質な甘味とそこに寄り添い引き立てる紅茶たちは、そう
まるでお嬢様と使用人!
切っても切れない関係性!
常にお傍でお役に立ちたい!!
貴方の笑顔を引き出したい!!
(身の程を弁えぬ使用人が勢いで申し上げる妄言をお許しくださいませ)

ちなみに私自身のブレンドももちろんチョコレートに合うようにお作りしてはおりますが、実はそれ以上に気になる紅茶が今月はございます。
古谷考案の『ゴシック』
月替わり紅茶の『orion(オライオン)』
でございます。

アイリッシュウイスキーのフレーヴァーを添えた「ゴシック」のビターともスイートともとれる優美な雰囲気、ロウグロウン由来の深く心地よい渋味はチョコレートとのマッチングが非常に宜しいのではないかと存じます。ビター系のチョコレートにミルクティーゴシックなども宜しいかもしれません。

そして2月限定の「orion(オライオン)」でございますが、ショコラとアーモンドのフレーヴァーはその言葉の響きに反して大人な魅力を秘めてございます。力強く濃厚な口当たりはベリー系のチョコレートやホワイトチョコレートなどと合わせても引き締まった印象を与えてくれそうです。そして余談ですが、この紅茶をいただいていると、以前まだ紅茶係の任を仰せつかるようになって間もない頃、ジャンドゥーヤのフレーヴァーをお勧めしていたことを思い出します。懐かしさのある香りです。

嗚呼、様々な紅茶とスイーツの取り合わせを想像するだけでも何という甘露…

…え?
例えが具体的過ぎないか、でございますか。

いや…その…
お嬢様に胸を張ってお勧めするためには味見係も立派な務めでございまして…
あ!もうこんなお時間でございます!
本日はこの辺りで!

お嬢様も是非ご自身のお気に入りの組み合わせを見つけてお楽しみくださいませ。

隈川