白米の魅力を五臓六腑であますことなく感じられることに感謝いたします。
伊織でございます。
どんなお米を召し上がっていますか?
ササニシキ、コシヒカリ、あきたこまちなどなど、人々の努力により様々なお米の品種が食卓を賑わせております。
こうしたいわゆる「うるち米」のほか、「もち米」も赤飯やおこわ、お餅として口にする機会がございますね。
しかし、お米はお米でも、なかなか食べる機会のないお米というものも存在します。
それが、「酒米」でございます。
その名の通り、日本酒を作るためのお米であり、そのまま食用とするうるち米とは異なります。わざわざ区別するということは、それだけ違いがあるということであり、端的に申しますと、ご飯として炊いて食べてもさほどおいしくないということでございます。
おいしくないといわれましたら、何がどう違うのか確かめたくなるのが人情でございます。
そこで、めずらしく食用として販売されておりました「山田錦」を実際にいただくことにいたしました。
【実食して分かったこと】
ふつうのお米と比べて……
・水加減が難しい
・炊き上がりの艶がない
・粘りがなくパサついた印象
・甘みが少ない
・とはいえ、言うほどおいしくないわけではない
数度炊飯してみましたが、上記の印象が大きく変わることはありませんでした。食べられないこともありませんし、だからといって大手を振るっておいしいと言えるわけでもなし……ちょっと水加減を間違って炊いたご飯という感覚がもっとも適した表現のように思いました。いいあんばいに炊き上げるには、もっと研究が必要なのかも知れません。
やはり餅は餅屋です。
酒米にはおいしいお酒に変身してくれることを期待して、三度の食事にはうるち米をちょうだいすることといたします。