生ビール

お嬢様、お坊ちゃま、ご機嫌いかがで御座いましょう、金澤でございます。
最初に申し上げます、只今よりお話が完全にお屋敷から離れますが目の前にある黄金色の液体の誘惑にそろそろ我慢の限界でございますのでご無礼お許し頂きたく存じます。

スワロウテイル生ビール部(非公認)の部長として日々生ビールを美味しくいただく方法を研究しております。
今回はある実験の検証日誌でございます。

ではまいりましょう!

なんと!私はこの暑い夏、5日間ビールを我慢しました、すべてはビールを美味しくいただく為の準備
今まで365日のうち360日はビールを飲んでいた私にとってもう5日を使ってしまった、残りはもうずっと毎日ビールを飲み続けなければならない、困ったものである。

とうとう屈折した解釈をしだした、困ったものである。

先ず今日の流れをさらっと、
お屋敷での務めを終えた私は足早にサロンを出た
途中、威勢の良いオヤジさんのいる八百屋さんで新潟の茶豆を買う
自室に戻り、よく手洗いし早速準備にとりかかる
外にテーブルを出し、ランタンを出し、椅子をセット
ここでシャワーを浴びる
髪もしっかり乾かしブラシする
身を清めたところで、ここから台所で用意、茶豆を茹でる、冷奴にあさつきとポン酢でさっぱりと
出来上がり、茹でたてを外に運ぶ
ランタンの灯を点ける
ひとり自分ちアウトドア、自分ちビアガーデン、スタート!

万全な準備をした、何か不足はないか確認をする
何か一つ忘れているような気がするがまあいいか

目の前にビールがある
我慢し続けていたビールがある
この一瞬のために飲みたくても我慢した
色が似ているからジンジャーエールで我慢した日々が走馬灯のようによみがえる
右手を伸ばせばもう飲める
この時の為に頑張ってきた
でも飲んでしまったら数分後には当たり前のビールになってしまうだろう
切ないのである…
てを出してはいけないような思いが…
私がビールを飲むなんていけないことなのでは…
一生私はこの高貴な飲み物を夢に見続けるだけの身分なのではなかろうか
私はだれ…

「うだうだ言ってないで早く飲みなさい💢」

ごめんなさい飲みます

さあ!まいります
ジョッキを手に取ります

「キンキンに冷えてやがるっ!」

うぐうぐ うぐうぐ プハ~!

「くぅ~うますぎる!五臓六腑に染み渡るぅ~」

この検証は成功だ!久しぶりにこんなに旨いビールを飲んだ

いつにこの日誌がお嬢様の目に止まるか分かりませんが、今まさに私自身はリアルタイムでこの日誌を書いていて、この感動を直ぐにでもお伝えしたい衝動にかられております。
気持ちはお屋敷アカウントでライブ配信したいくらいですが絶対怒られるので止めときます。

〈検証結果〉
しばらく我慢して飲むビールは旨い!

あとは体のために一度にたくさん飲み過ぎないこと、これ大切。

『 Summer 』♪

あっ!蚊に刺された
そうか、蚊取り線香準備するの忘れてた…
 かゆぃぃぃぃ~