ご機嫌いかがで御座いましょう、金澤でございます。
6月よりティーサロンも無事再開いたしました。
しかし、世の中はまだまだ見えぬ敵との闘いは続いております、お屋敷ではお嬢様方にお手数をおかけする場面もございますが、どうかご協力よろしくお願い申し上げます。
また使用人皆がマスクをつけ今までに無い姿をしております
司馬執事などは自慢の髭が隠れてしまい少し寂しそうでございます。
顔の半分が隠れておりますので使用人をお間違えなきようお願い致します、でも髪型で大体お分かりいただけるかと存じます
ちなみに時任執事と金澤の見分け方は、髪を上の方でまとめているのが時任執事、下の方でまとめているのが金澤でございます。
!なるほど
と言う事は髪を上の方でまとめて時任執事の名を騙ってイタズラを…
やめましょう、後で時任執事に消されます…
再開後よくお嬢様が仰られる言葉に、
「やっぱり自分で淹れるよりお屋敷の紅茶が美味しい」
とお声を頂戴します。
以前よりよくご質問いただく事と同じ意味であると思いますが、ご別宅で紅茶を淹れてもお屋敷の味のようにならない、どうやって淹れたらいいかご質問いただきます。紅茶の淹れ方のゴールデンルールをご説明するのですが、その通りに淹れてもやっぱり違うと仰られます。
そのようなお話の中で保管方法をしっかりとされた茶葉でゴールデンルールを守って淹れた紅茶ならばお味はきっと及第点に達していて美味しい紅茶に仕上がっているのですが、お屋敷での紅茶と比べた時の違和感はやはり気分的な要素が影響しているのではないか、今までそのようにお話しておりました。
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時は、6月1日ティーサロン再開初日
マスターオブサーバンツホールの任についた私、隣では本日の紅茶係のティーマイスター日向が準備しています。
久しぶりのティーサロン、みんな気合いが入っております。
先ずはお茶の様子をチェック、日向の淹れたお茶を試飲します。
「う、うまい!」
自粛期間が長かったのでお屋敷で飲む紅茶は久しぶりです。
以前は毎日のようにお屋敷で紅茶を飲んでいましたので、当たり前のようになっていた紅茶の味、久しぶりに飲むと、
「うまい!」
自室で自分で淹れたお茶よりうまい!
あまり言うと日向が調子に乗るので言いたくないが、長い自粛でも腕を鈍らせなかった日向は褒めときましょう。
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このような出来事があり、お嬢様が言っていた事は本当だ、と気づく私でした。
結論から申し上げましょう答えは、
「わかりません」
いや、あえて言うなら
「お屋敷には紅茶が美味しくなる魔法がかかっている、そして当家のティーマイスターはあの場所に立つとある魔法が使えるようになる」
その魔法の言葉は、
「美味しくなぁ~れ~」
お嬢様、お早いお帰りをお待ちしております。
そうそう、ゴールデンルールにひとつ勝手に付け加えよっと、
「お嬢様が喜んで下さるように美味しくなぁ~れ~と思いながら淹れる事」
『やさしさに包まれたなら』♪