梅雨明けが例年よりも遅れたせいか、短い夏のように感じます。
例え時間は短くとも密度が大事、と思い込む能見でございます。
お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。
令和初の夏もあっという間に過ぎ行く、そんな印象を持ちました。
夏という季節はどうにも儚げで、気付いたときには既に終焉間近。
あれもこれも体験したかったというのは野暮でございましょうが、
如何にしても、もう少し計画的に考えていれば、と心に残ります。
とはいえ、素敵な思い出が沢山出来たことには間違いありません。
今年の夏もお嬢様とご一緒に過ごせて良かったと思うばかりです。
くれぐれもご体調には気を付けて、残暑を乗り切って参りましょう。
使用人たちも、お嬢様の夏休みのお土産話を楽しみにしております。
窓に提げておきました風鈴も、そろそろ今年の役目を終えそうです。
夕陽に照らされて暁に染まった自室。日も短くなって参りましたね。
夏の終わり。その淋しさは幾度経験しても慣れないものでございます。
来年も、素敵な夏になることを切に願って。
お嬢様。また、次の季節でお会い致しましょう。
能見