お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。
一日から、ペンギンケーキのご用意が叶いましたので、
この場を借りてご報告致します。
五日の佐々木のエクストラも含めまして、
我々の二年の集大成には、
良いものになったのではないかと。
これにて、セレッソ。
桜の散るのを、背中に受けて、
いつまでも心に刻んで参りましょう。
さて、私のケーキですが、
新しい一年の始まりには、
相応しいものにございます。
これはまさに、新しい門出、
いや、船出にございます!
切り分けられたケーキは、
まるで帆船のよう。
マンハッタンを夢見たペンギンが、
いよいよ長い旅路の、
一歩を踏み出したようです!
帆船ホワイトヨーク号、
真っ白な船体は、
気持ちよく日差しを反射し、
キラキラとしておりますね。
でも、どうやら……
その日差しで、ペンギン達は、
日焼けをしてしまったようです……。
真っ黒です……元からですかね……。
辿り着く先は、果たしてどこでしょう。
決まっていても、分からないからこそ、
楽しめるのが旅なのかもしれませんね。
それいけペンギン、ゆけゆけペンギン。
長い旅路は、まだまだ始まったばかりです。
ご期待くださいませ。
才木
(番外)
先日のエクストラティーの紹介文。
没縞がありましたので、供養がてら。
童話風にございます。
〇〇〇
ペンギンとシロクマは、旅に出ます。
あるところ、大きな大きなお山の、上には、
あまーい香り漂うわた雲が、かかっておりました。
美味しそうな香りに誘われて近づいてみると、わた雲はみるみるうちに、怪獣へと姿を変えました。
「バカめ、騙されおって」
怪獣は、大きな口を開けて、
ペンギンとシロクマを食べようとします。
シロクマは、ペンギンを守る為、意を決して怪獣に突撃をしますが、まるで効いておりません。
ですが、次の瞬間シロクマはこう叫びました。
「美味しい!」
なんと怪獣は、わたあめの怪獣だったのです。
そうと気づけば、シロクマは止まりません。
バクバクバクと、もの凄い勢いで、怪獣の身体を、食べてしまいます。
これにはたまらず、怪獣も、
「まいったまいった許してくれ」
と降参してしまいます。
ペンギンは、見かねてこう提案致しました。
「怪獣さん、貴方のあまーい体を分けておくれよ、そうしたら許してあげる」
「わ、わかった、いくらでも持っていってくれ」
これは、ペンギンとシロクマからの、お土産です。
美味しい紅茶と、ときには、あまーいシロップでもおかけして。
シロクマが、ぜんぶたいらげてしまうんじゃないかって?
大丈夫、ペンギンがいつも目を光らせておりますから。
(おわり)