ふと歩みを止めた瞬間に梅の薫りが漂う、そんな立春の時候。
来年度に見られる景色に、少し思いを馳せる能見でございます。
お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。
気付かぬうちに2019年も1ヶ月が経ち、動揺が隠し切れません。
今年もあっという間に時間が経過してゆくのだなあと感じます。
あれもこれもと手を伸ばしたいと思うことも多くございますが、
昨年作った土台の上に身の丈に合った建築を行いたく存じます。
本日はとても久し振りに、ドリップコーヒーを淹れてみました。
最近はどうしてもインスタントに頼りがちでございましたので、
落ち着いたタイミングで、と先延ばしにしていた自分もおります。
「トラジャ」にしました。決して名前で選んだ訳ではありませんよ。
湯気と共に室内へと舞い上がる、懐かしいノスタルジックな香り。
考え事をしたいときには、こんな機会もよろしゅうございますね。
ワインのこと、サービスのこと、公演のこと、使用人仲間のこと。
そしてお嬢様のこと。考えなければならないことはいっぱいです。
考え事が多いというのは、ある意味幸せなことなのかも知れません。
あれやこれやと発想を重ねるのは性格柄楽しゅうございますからね。
私は自室のデスクに高く積まれたワインの書籍に手を伸ばしました。
そろそろ、例のワインたちの選定に入らなくてはなりません。
3月のアニバーサリー期間では特別なワインをご用意致します。
昨年と同様、ワンランク上のワインを只今調査中でございます。
ワインリストの確定次第、なるべく早くにご連絡を致しますね。
マダムバタフライとのマリアージュ、どうぞお楽しみ下さいませ。
まだお寒い気候が続いて参りますので、ご油断されませんように。
私はもう少しだけこの書籍との闘いを続けようかと思いますので、
お嬢様はどうぞお先にお休み下さいませ。
能見