お嬢様、お坊ちゃま。
奥様、旦那様。
ご機嫌麗しゅうございます。
才木でございます。
マンハッタンアイス。
ペンギンクッキー。
色々とご用意が叶いまして、
更にはお召し上がりも頂き、
ご感想を頂く度に、ニマニマとしてしまうものでした。
ついぞと申しますか。
私が考案致しました紅茶を、
お出しできることになりました。
紅茶を名づけるならば、これを。
そう思い暖めていた名前。
それが「ニルス・オーラヴ」でございます。
私なりのペンギンティー。
色々ございますが、
端的に申しますと、ある有名な。
いや、高名なペンギンの名前にございます。
―――
時は、1961年。
スコットランド首都、エシンバラ。
式典の折、ノルウェー陸軍近衛部隊は、
動物園を訪れました。
そこで彼らは、
1匹のオウサマペンギン(キングペンギン)に出会いました……!
まさしくまさしく。
きっと彼らの想いと、私の想い。
通じるものがあると存じます。
それは、
「「かわいい」」
でございます。
結果的に、1972年。
めでたく彼は、マスコットになり。
当時のニルス中将と国王オーラヴ5世にちなみ、
ニルス・オーラヴの名が与えられました。
現在では、階級は准将。
騎士の位を授与されております。
英語で表記しますと、
【Brigadier Sir Nils Olav】。
世界一偉いペンギン。
それが、ニルス・オーラヴ卿です。
―――
やはり、私の作る物ですから。
私の一番好きな物を、冠して。
卿の名前を冠することは、
畏れ多いところではございますが、
それに値するよう、丹精込めてお作りしました。
ただ、皆様の口にされるものですから、
高貴さという点でも、相応しいものかと存じます。
味わいと致しまして、
ヌワラエリアをベースに、
ジンの香り付けに使われます、ジュニパーベリー、
エルダーフラワーで、シャープな印象を。
更に、ミルクシスルを加えることで、
ミルクを加えずとも
柔らかい後味を感じて頂けるように。
全体的としては、
香りの良い日本茶のような、
和紅茶のような印象もございます。
そのままでお飲み頂くのも、
美味しゅうございますが、
少し砂糖を加えて頂くと、
ガラッと表情が変わりますので、
お試し頂ければ、嬉しいです。
長々と申しましたが、
実は、まだまだございます。
ですが、語り過ぎも毒というもの。
続きは、またティーサロンにて、お伝え出来れば、
それに優ることはございません。
何よりも願いますのは、
この紅茶が、皆様の安らぎと優雅なひとときの、
一助になること。
もしご賞味頂けましたら、
申し上げたいことがございます。
「MGK」
P.S.
パリもいいところですね。
才木