初恋の思い出。
追憶の、それはもう遥か彼方のむこうまで辿り、ようやく思い返せた思い出は、あまりに都合よく整えられていて、今思えばとてつもなく美化された出来事にすぎないのかもと、私はつい疑心してしまうのです。
複雑に重なっては過ぎ去った成長というじかんのなみに埋もれた、その真意をひも解くこととは、まるで迷宮入りのミステリーの如く、とても難解であるのかもしれません。
それでも確かにいえることがございます。その思い出を味にたとえるならばきっと
甘くて、それでいてどこかほろ苦い。
そして、どこまでも爽やかで甘酸っぱい。
来たる24日。
執事歌劇団、第13回講演千秋楽。
この日、彼らが懸命に務めている最中、お留守番を仰せつかったティーサロンにて、水瀬と私がご用意致しますこの度のカクテルには、そんな初恋の味を込めてお届けしとうございます。
甘くて、それでいてどこかほろ苦い。
そして、どこまでも爽やかで甘酸っぱい。
多感な青春時代の想いをここに「グラスに弾ませ」味に変え、僭越ながらおつくりさせて頂きます。
はたしてどんなグラスになるのか。
傾けたお嬢様の想い出により様々な表情をもしかしたら映しだせるかもしれません。宜しければ是非ともお確かめくださいませ。
捧げますその味。お気に召して頂けたら幸いでございます。
古谷