慈雨

お嬢様、おぼっちゃま方、ご機嫌麗しゅうございます。

傘の手放せない季節がやってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

この時期はくせ毛をなだめるのにも一苦労致しますので、湿度の上昇には恨めしさを感じることもございます。

ただ香川は幼い頃、渇水に悩まされたこともございましたので、雨のありがたみも存じ上げております。

当たり前のように感じている蛇口をひねれば水が出るということがそうではなくなった時、水の大切さを思い知るのでございます。

雨の日には、耳を澄ませるようにしております。

水の奏でる様々な音が、自分の中まで潤してくれるような感覚。

ささくれだった感情も癒してくれるような心地が致します。

目を閉じて、

この時期ならではの雨粒のハーモニーをお楽しみ下さいませ。

そうそう、

今年はサテン地で作るテルテル坊主が洒落ているそうですね。

お嬢様の雨やどりをティーサロンにてお待ちしております。