Dear Deer…

ハロウィンも過ぎ去り、本格的な秋が到来いたしました。

「占い」という非科学的な事象を少しずつ肯定し始めた能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

秋。それはそれは魅力的な季節でございます。

今はハロウィンという代表的な催し物がございますが、

古の方々はどのように秋を過ごされていたのでしょうか。

能見、凄く気になります。

歴史を紐解こうと百人一首を拝見いたしました。

なるほど、思いの外、秋の詩が沢山ございますね。

幼少期に好きだった一つの短歌をご紹介いたします。

『奥山の 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の

声きく時ぞ 秋は悲しき― 猿丸太夫』

お嬢様、ご想像くださいませ。

人里離れた紅葉が散る奥山が舞台でございます。

雌鹿への恋慕の感情から遠鳴きする雄鹿の声が聞こえます。

連れ合いを探せども見つからない孤高な一匹鹿の悲しさ。

嗚呼、物悲しい晩秋が到来したのだなあ……。

……涙無しに語ることはできませんね。

改めて感銘を受けました。

古今東西、秋とは情緒溢れる季節なのだと実感致しました。

能見も秋の一句綴ってみようと存じます。

『夕飯が 待ち遠しくて 仕方ない

今日は 松茸御飯かな?― 能見』

能見、自らの絶望的なセンスに驚きを隠しきれません。

国語の道に進まなくて良かったと、ほっと胸を撫で下ろす。

そんな秋の夜長でございます。

能見