司馬でございます。
皆様、お健やかにお過ごしでございますか?
残暑お見舞い申し上げます。
猛烈な暑さが続いております。
どうぞご無理をなさらず、お体をだいじになさって、この夏を乗り切ってくださいませ。
暑さしのぎには、怖いお話が一番でございます。
というわけで、司馬がお勧めする一冊はこちら。
「百物語」・杉浦日向子作
舞台は江戸時代。
ある暇をもてあましたご隠居が、徒然なるまま人から怪しいお話を聞いてまいります。
その怪異譚が、まるで浮世絵をめくるような絵物語で、九十九篇紹介されていきます。
妖怪、魑魅魍魎、幽霊、鬼。
おなじみのあやかしの者たちも登場します。
ただ、いわゆる背筋がぞっとする直接的な恐怖ではありません。
独特の瓢々とした語り口が、この時代の人たちにとって、あやかしもごくごく日常の延長に存在していたという空気感を漂わせております。
それが、現代に住まう私たちに、奇妙な涼風を感じさせてくれるのです。
寝苦しい一夜には、ぜひご一読くださいませ。
また、このような古めかしい怪談では物足りないと仰せのお嬢さま方には、司馬が心底より怖いと感じた映画などもご紹介したいところではございますが・・・・。
さすがにこの日誌では、はばかられますので、ぜひともご帰宅の際に、こっそりお訊ね下さいませ。
いずれにせよ、怖い話は中毒性がございます。のめりこみすぎて、睡眠不足になりませぬようくれぐれもご注意を。
では、今回はこの辺りで失礼いたします。