初恋の来た道

すっかりお屋敷も梅雨の雨に飲み込まれる毎日、お嬢様はいかがお過ごしでしょうか。
伊織でございます。

こうも雨が続きますと、外出もおっくうになってしまいますね。
そんな日は司馬執事の提案にもございますように、お屋敷のシアタールームでゆったりと映画をご覧になって過ごされてはいかがですか。
わたくしからおすすめさせていただきたい映画はたくさんございますが、本日は日誌の題にいたしました「初恋の来た道」という映画をご紹介いたします。

今から15年ほど前に公開された中国映画で、女優チャン・ツィイーの映画デビュー作でもございます。
素朴な農村を舞台とした恋愛物語なのですが、恋愛物語の苦手なわたくしもついつい見入ってしまう不思議な魅力のある作品です。

農村にやってきた教師に恋をする少女が、直接声をかけるでもなく、文字が書けないため手紙をしたためることもできず、ただただ気持ちを込めてお弁当を作り続けるのです。
淡々とした物語で派手さはございませんが、主人公の純粋さとひたむきさに心打たれる良作でございます。

決して豪華ではありませんが気持ちのこもった料理の数々に、きっとお嬢様のおなかの虫も黙ってはいられないのではないでしょうか。
こんな時期だからこそ時には忙しさを忘れ、のんびりとお屋敷でおくつろぎいただくよい機会でございます。

映画のお伴には椎名執事こだわりのキャラメルポップコーンをご用意くださるそうです。
それでは、シアタールームにてお嬢様のお越しをお待ちしております。