朝目が覚めると…伊織からの手紙が一通部屋の扉に挟まっておりました。
これは…
…新たな課題の予感がいたしました。
伊織からの手紙…
それは何かに私が挑戦する、その前にいただく予告的な内容が多ございました。
一番始めの手紙は
口に入れた事のない紅茶、その最適な抽出時間を
ワンポット分のお湯だけで探しだす
新しいレシピ考案の命でございました。
それからどれだけの挑戦を課せられた事でしょうか…。
あんな事や…こんな事も…。
その課題を完全にクリア出来ているかは分かりませんが
いつも私の予想を超えた内容であり
私を必ず成長させてくださいます。
ですので伊織には小さな恐怖を抱きながら、大きな感謝をしております。
さて、今回はどんな課題が…
…ん?
「たまには息抜きに紅茶でも淹れてみませんか?」
これはどういう事でございましょうか?
新たな課題がコレに隠されているのでございましょうか…?
裏面には…
紅茶サロンの詳細が!
…もの凄く、嬉しゅうございました。
実は私…あまりに紅茶を淹れる事に夢中になりすぎて
給仕している時も紅茶の事を考えてしまっている無礼な時期がございました。
そして、いつの間にかティーマイスターとして配属される事が無くなってしまったのでございます。
もちろん自室では紅茶を淹れる事がございましたが
お嬢様にはお出し出来ない状況でございました…。
きっと伊織がそろそろ良いだろうという事で
今度の紅茶サロンのティーマイスターとしての配属を
大旦那様にお願いしてくださったのでしょう…。
お嬢様、久しぶりに百合野の紅茶を召し上がってみてくださいませ。
紅茶サロンの日まで、更に腕を磨いてお待ちしております。