残暑お見舞い申し上げます。

司馬でございます。
暦の上では、もう秋ということでございますが、まだまだ酷暑が続いております。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?
これほどの暑さが続きますと、食欲をなくされる方も多いかと存じますが、どうぞ日々の食事を大切に、しっかりとお召し上がりになりまして、残暑をお過ごしくださいませ。
もちろん、水分補給もお忘れなく・・・。

さて、夏バテ予防には「うなぎ」というのが定番でございます。
もちろん、ご要望とあればいつでも厨房にご用意がございますが、たまには趣向を変えまして、「どじょう」などいかかでございますか?
夏の暑い盛りに、熱々のどじょう鍋を大汗をかいて召し上がり、後でさっぱりと涼しさを感じるというのは、江戸時代から続く暑気払いの一つでございます。
うろ覚えで申しわけございませんが、実はどじょうの方がうなぎよりも栄養価値が高いとか。
しかしながら、丸のままのどじょう鍋というのは、当家のお嬢さま方にはいささか庶民に寄りすぎたお食事のような気もいたします。
というわけで一手間を加えて、今宵の夕餉は「柳川鍋」にいたしましょうか。
ご存じでございましょうが、こちらは、骨を抜いて開いたどじょうと、ささがき牛蒡を卵とじにしたもので、天保初年ごろにはじめて出した店の屋号から、その名がつけられたということでございます。
初めてお口になされる方でも、非常に食べやすく、おいしく召し上がれることかと存じます。私も大好きな一品でございます。
薬味にたっぷりと刻み葱をご用意いたしますので、どうぞ心ゆくまでご堪能くださいませ。
さて、暑さ寒さも彼岸までと申します。
いましばらくは残暑が続きますが、もう一辛抱でございます。どうぞご無事に、この夏を乗り切ってくださいませ。
それでは、今回はこの辺りで失礼いたします。