迫り来る不安と恐怖

皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。

スギ花粉の季節がそろそろ終わろうとしています。
今年の闘いは長かった……。
一月下旬から忍び寄り、為すすべもなく喉から鼻から一方的に蹂躙されていました。
夜中に咳やくしゃみで目が覚め、そのまま鼻が詰まって寝付けずに寝不足……そんな日々が続いておりました。
しかも今年は、今まで服用していた市販薬が店頭から姿を消してしまい、代替品で凌いではいたものの相性がイマイチ。
症状が少しだけ軽くなる程度のものでした。
困り果てていた所、通販サイトで愛用品を発見。
すぐさま購入しました。

従来品は個包装いわゆるPTPシートに包まれていたのですが、錠剤が瓶に入ったものに変更されていました。
錠剤自体も少し小さくなったようで、一度に服用する量が二錠から三錠へと変わっています。
なるほど三錠か、と思い口に含むと……溶ける!?
舌の上で唾液に触れてしまったためか、錠剤がじんわり溶けていく感触があります。
糖衣錠やカプセルではないため溶けてしまうのは仕方ないとは言え、舌の上とはあまりにも早すぎやしないだろうか。
その時、私を支配した感情は、不安と恐怖。
「怖い怖い! 怖い怖い怖い!」
錠剤は胃に入ってから溶けるよう計算されていると聞いていたため、ラムネのようにあまりにも早く溶け始めた事に焦りすら覚えます。
サプリメントですらこんなに早く溶けることはありません。
粉薬を舌に乗せて水無しで飲めるくらい薬の苦さには耐性がある私ですが、錠剤が予想より早く溶けるという現象には思考と感情がついていけません。
慌てて口に水を含んで飲み込みました。

ひょっとしたら気のせいだったのかもと思い、それ以降その錠剤を飲むときはちょっとだけ舌の上で転がしてみるのですが、やはり溶ける速度は早く、毎回急いで水で流し込んでいます。
溶けやすいからか、薬の効きも早いような気がしますが、「溶けやすい錠剤」というものがこれほどの恐怖を惹起させるとは思ってもみませんでした。