映画

お嬢様、ご機嫌麗しゅうございます。
隈川でございます。

この間、暇の合ったフットマン仲間たちと共に司馬執事の私室に招かれて、映画鑑賞をして参りました。

司馬執事は映画の知識に明るいのでオススメのワンシーンがある作品などを紹介してくださいます。

面白いことに、同じ映画を観ていても興味を持つ場面は異なるもので、共感するセリフ、笑みをこぼすタイミングは皆それぞれでございました。

私は普段映画を一人で観ることが多いのですが、たまにはこうしてわいわいするのも皆の新しい一面が見られて楽しゅうございますね。

もし宜しければ、今度はお嬢様もご一緒に…と思いましたが、それだと使用人たちはお嬢様の方ばかり見て映画の内容が頭に入ってこないかもしれませんね。

隈川

当たり年

司馬でございます。
皆様、お健やかにお過ごしでございますか?

年の瀬も迫り、なにやら街角も慌ただしくなってまいりました。
お嬢さま方におかれましても、なにかと気忙しくお感じのことと存じますが、あまりご無理をなさらず、どうぞゆったりと新しい年をお迎えくださいませ。

さて、今年は邦画の当たり年でした。
「シン・ゴジラ」、「君の名は」など言うにおよばず、私といたしましては「アイアムアヒーロー」というホラー・アクションの秀作を劇場体験できましたことも、大いなる収穫でございました。

この日誌をしたためている段階では、まだ未見でございますが、「この世界の片隅に」も、近々鑑賞予定でございます。
こちらも、私が信頼する評論家の方々が、みな手放しで褒めていらっしゃいますので、とても期待しております。

洋画では「シビル・ウォー」や、大河内が大絶賛しておりました「ズートピア」などを面白く拝見しましたが、わが映画人生における歴史的ヒットと呼べる作品には、残念ながら出会えなかったようでございます。

・・・・いや、少々お待ちを。
まだ私の愛してやまない「スター・ウォーズ」の外伝である「ローグ・ワン」が残っておりました。
果たして、実り多かった今年の上映ラインナップにおいて、この作品は有終の美を飾ることができますでしょうか?

あまりハードルを上げすぎまして、肩すかしを食らわぬよう自制を心掛けつつ、しかしながら興奮を抑えられない自分がおります。
きっと、フットマンたちにも不審げな目で観られていることでしょうね。

フットマンといえば、杉村・生駒・緑川など最近デビューしました者たちは映画好きが多いようでございまして、彼らとの映画談義も日々の楽しみの一つとなりました。
名作と出会えることも、人々と出会えることも、一言でいえば運次第といえばそれまででございますが、そういう意味で、今年はじつに運に恵まれた良い年でございました。
お嬢さま方は、当たり年でございましたか?

ともかくも、皆様方の新年のご多幸を心よりお祈りしつつ・・・。
今回はこの辺りで失礼いたします。

昔々あるところに…

1人の少年が来ました、『磨き方を教えてください』と。

少年は大変飲み込みが早く、それでいて私と仙場のような水と油みたいなふたりの間に挟まれていても飄々と仕事をしていて私はすごく頼りになる後輩ができたな~と思いました。

しばらくして私が念願叶い、ドアマンの任をいただきあまり食器磨きをする事は無くなりました。その間は少年が中心となりしっかりと務めを果たしておりました。

ふと会話をしているとき『僕もお嬢様の給仕がしたい』と聞いて、自分も彼のようなどんな方にでも対応できる力と真面目さはお屋敷の力になると思っておりましたのですごく心強いと思いました。

しかしながらその願いは叶わず彼はそのままでした。

月日は一年ほど経ち、彼は腐らずしっかりと仕事をこなしており、そういった姿が大旦那さまの目にとまったのか念願叶い彼はドアマンの任をまかされたのです。

そこからは驚きというかたった2ヶ月ほどで私よりもドアマンの務めをこなせるようになり、本当にすごいなと感心いたしました。

それから程なく、大旦那さまに呼ばれました。

やっとお嬢様にお給仕ができることになったのです、そこからは2人でしっかりと勉強をして少し時間がかかりましたが何とかフロア内に立つことが許されるぐらいになりました。

そこからは苦難の連続、主に私のでございますが…。

私は本当にドジで不器用で失敗ばかり、たくさんの迷惑をお嬢様や他の使用人に迷惑をかけたかと存じます、たいして彼は少しの失敗はありますが持ち前の器用さでぐんぐん腕を伸ばしてました。

正直、私は劣等感と情けなさでいっぱいでございました、長くはやっていけないとも思いました。

ある日お給仕をしていると、お嬢様が『そう言えば聞きましたよ~桐島さんのはなし!』と。

それも1人や2人ではなくたくさんの方から。

聞くと彼がたくさんのお嬢様に私の話をしていたようです、最初はやめてくれ~と言う気持ちでいっぱいでございましたが、それからかお嬢様が、何だろう、あたたかい、というか少し柔らかく感じました。

あ、そっかぁ、彼が私の代わりに自己紹介してくれてるんだなぁと、ドジで不器用だけど良いところがたくさんあるよ、と。

本当に些細な変化ですがそれだけで私もだんだんとお給仕をする怖さが和らいだかと存じます。

他にも務めが終わったあとに色々話したものです、主に給仕のことに関してでございますが、あの時のあーしたほうがいい、こーしたほうがいいという話が今は大事な糧になっております。

他にもイベントでのドタバタとか、カクテルのバタバタとか色々ございました。

他にも…他にも…。

気づけばもう年長の使用人でございます、どちらもやれる事が定まってきて一緒になる機会もそこまで多くは無くなってきました。

しかしながら時々見る彼は本当にたくましくなり、このような使用人がどんどん増えてけばお屋敷も大丈夫だなぁと思えるほどでございます。

私もそう思わせるくらい頑張らねばと存じます。

名護は旅立つようです、いつかはくる事でございましたがやっぱり突然くるものですね。

色々言いたい事もありますが、今はただただ感謝とお疲れ様と伝えたいかと存じます。

お嬢様も色々な思いもあるかと存じます、でも彼が決めた事はきっと正しい事でございます、どうかお嬢様、温かく見守ってくださるようお願い申し上げます。

(嘘です、もう言いたい事たくさん言いましょう大丈夫です、私も仙場もネチネチとぶつけてやります、こちとらたくさん溜まっております、寂しいぞバカヤロウこのやろう)。

一人二役~殺したいほどジュテーム~

寒い日が続いています。11月なのに大変な雪に見舞われきっと驚かれた事と存じます。藤堂でございます。本日はサスペンス・コメディー 一人二役です。ロベール・トマ原作で、大地真央、森公美子、益岡徹、山崎一の達者な俳優が演じています。
セリフの量が半端じゃありません。特に大地真央は出突っ張りでよく演じていると感心しました。この作家の「罠」も楽しいサスペンスでしたので大いに期待し楽しく観ました。

ストーリーは1960年代パリ郊外にある豪邸、天涯孤独だが莫大な遺産を相続したフランソワーズ(大地)は、リシャール(益岡)という魅力的な男と結婚した。しかしリシャールが財産目当てでとんでもない男であることが判明しフランソワーズはこの男との生活にすっかり疲れ果て離婚を考え始めていた。
そんなある日家政婦のルイーズ(森)の恋人がリシャールの代わりに投獄された弟のミシェル(益岡の二役)だとわかる。しかもミシェルは兄リシャールと瓜二つ!フランソワーズは夫の留守中に、弁護士サルトーニ(山崎)の目の前で弟ミッシェルに兄リシャールを演じさせ離婚の手続きを済ませてしまおうと企む。ところがミシェルはヘマばかりで上手くいかない。そこへリシャールが予定を早めて帰ってきてしまう…。果たしてフランソワーズが仕組んだ離婚劇は成功するのか?

どうなるのか見ているこちらもハラハラドキドキ逆転逆転の「一人二役」は兎に角面白いです。最後のどんでん返しは想像もしなかった結末です。機会がございましたら是非ご覧下さいませ。日頃の疲れが吹っ飛ぶ楽しさでございます。

12月(年の瀬)も間近でございます。体調を崩されませんように、お元気な姿でご帰宅くださいますのを心よりお待ちしております。
藤堂でございました。

サボテン?

ご機嫌麗しゅうございます、隈川でございます。

最近、植物を育てております。

お嬢様、以前日誌にてカバを飼ってみたいと認めたことを覚えておいででしょうか。

あれからしばらく考えましたが、やはり私のような甲斐性のない人間が生き物の命を預かるというのは、少し気が引けてしまいます。

ですので、まずは入門編。
植物でございます。

実は、藤堂執事や吉川執事が植物を楽しそうに育てているのを見、以前から羨ましく存じておりました。

何が育てやすいのかと色々と調べてみましたが、繊細なものは本当に神経を使っても枯れてしまうことが多いようです。

そこで、どなたでも割と手軽に育てることができるというサボテンに目を付けました。

とりあえず、土、鉢植え、水のあげ方、陽当たり。庭師たちから伺った情報をもとに必要な物を揃えて参ります。

一通りの準備が整い、あとはサボテンをお迎えするだけでございます。

いざ、庶民御用達のホームセンターへ!

うーん…
棘の綺麗なフェロカクタスにするか、白い花の美しいテロカクタスも良うございますね…

…おや?これは!
なんと!陶器でできたサボテンが売っている!
これならば枯らせてしまう心配も水をやる手間も省ける!これだ!

こうして
私は今お部屋で可愛い鉢植えで陶器のサボテンを育てております。満足でございます。

え?それは植物を育てているとは言わない?

…そう言われると、左様でございますね。

では改めまして、最近は陶器を育てております。

隈川