いつの間にか季節は冬となってしまいましたが、お嬢様、お坊ちゃま、いかがお過ごしでしょうか?
乾でございます。
SWALLOWTAIL
司馬でございます。
皆さま、お健やかでいらっしゃいますか?
ついこの間まで汗の吹き出すような暑さすら覚えておりましたが、すでに朝夕肌寒く、冬の気配すら忍び寄りつつあるようです。
ここ数年、秋が短くなっているように感じられます。
皆様におかれましては、その短い秋を存分にお楽しみいただけましたでしょうか?
私は寒さが大の苦手でございまして、できれば自室の暖炉のそばの安楽椅子に坐り、ゆれめく炎をただ眺めていたいのですが、そうそう怠けてばかりもいられません。
お嬢様、お坊ちゃま、ご機嫌いかがでしょうか? 金澤でございます。
今年の秋は特に短く、早くも冬の到来を感じさせる冷たい風が頬を伝わります。
晩秋のこの時期、どこかさみしさを感じます…
朝目が覚めると…伊織からの手紙が一通部屋の扉に挟まっておりました。
皆様、ご機嫌麗しゅう。
吉川でございます。
私は、神経質になるほどではありませんが、健康には気を遣っています。
お陰様で、大病したことがございません。
十数年前、起き抜けに首を寝違えて、動けなくなったことがあるくらいでしょうか(これは病気ではありませんね)。
中秋とまでは叶わぬものの、先だっての夜に、実に良い月が出ておりました。
いつもの如く、執務室で書類に埋もれていた時任でございましたが、窓辺の誘うような月明かりに誘われて、しばし月見の酒と洒落込んでまいりました。
すでに冬の到来を予感させる寒気の中、庭園を照らし出す月の光はむしろ冷気を纏っているかのようで、いくら私とて、そう長くは飲めないなと苦笑しながら酒盃を傾けておりますと、
不意に、先達か居られたようで、月明かりをさえぎる人影が長く眼前に伸びておりました。