ファーストフラッシュも出回り、セカンドフラッシュも摘まれようかという時季となりました。
日に日に近づく夏を窓外に感じる毎日でございます。
いかがお過ごしでしょうか、伊織でございます。

所変われば水も変わります。
お屋敷で淹れる紅茶と別宅での紅茶に差異を感じられたとしても、しかるべきなのかも知れません。
水を変えることでお茶の味わい、香り、水色も変化するわけですが、何がどう変わるのか、というのはなかなかつかみづらいものです。

そこで、極端に水質の違う水を作って実験してみてはいかがでしょうか?
わたくしも紅茶の勉強をする最中で触れた実験でございます。
用意するものは、

・水
・紅茶葉
・クエン酸
・重曹

以上でございます。

クエン酸を溶かした酸性水と、重曹を溶かしたアルカリ性水を作り、それぞれで淹れた紅茶を飲み比べるわけです。
味わい、香り、水色……そのどれもに、普段召し上がる紅茶からの変化が認められるはずです。ひとつお話のネタにお試しになってみてはいかがでしょうか?

また、あまり極端に強酸性、強アルカリ性に作る必要はございません。お体に触りませんようお気を付けくださいませ。

和菓子

陽の光もあたたかく、過ごしやすい季節になってまいりました。
風の中にひそむ青々しい薫りが、季節の移ろいを感じさせてくれます。
いかがお過ごしでしょうか。
伊織でございます。

和菓子が表現する季節感には、非常に心打たれるものがございます。
控えめながらも、自然の美を切り取って表現する職人の技をたたえながら、大切にいただきたいですね。
今時期でしたら、つつじや藤などが題材に採られるでしょうか。
身近に味わえるものでしたら、草餅や柏餅などもよろしゅうございます。
見た目の美しさで迫るか、素材の薫りで楽しませるか、あわせるお茶にも一工夫したくなるものですね。

ミントの仲間

まだ終わらない花粉の季節、少しでも快適に過ごしたいと願う伊織がおります。
いかがお過ごしでしょうか。

すーすーして鼻通りをよくしたり、リフレッシュするとなれば、やはりいの一番に思い浮かべるのはミントではないでしょうか?
ペパーミントにスペアミント、ティーサロンのハーブティーに使用しているものなら、アップルミントなんてものもございます。

そんなミントの仲間で、わたくしの気に入りのハーブが「ウィンターグリーン」でございます。
…………厳密にはミントの仲間とは言いがたいのですが、その清涼感のある香りは、見知ったペパーミントやスペアミントと並べても遜色はございません。
ただし、その香りは素直にミントかと問われると、少しばかり応えに窮してしまいます。
なにせこのウィンターグリーン、香りを例えるなら「湿布薬」そのものなのです。おじいちゃんの背中から香ってきそうなアレで間違いありません。
歯磨き粉でも入浴剤でもチューイングガムでもなく、紛うことなき「湿布薬」なのです。
ウィンターグリーンのミントタブレットを始めて口にした時の衝撃は忘れませんが、あっという間に、その一癖ある香味が文字通りクセになってしまったことも忘れられません。

ありきたりなミントの香りに飽きてしまわれたら、少しばかりウィンターグリーンに目を向けてみてはいかがですか?
見聞を広げるためには、はじめの一歩を踏み出す勇気が必要です。

お湯

白湯が飲めません。
伊織でございます。

お水は飲めても、お湯が飲めないのです。
においが気になってしまうのが1番の原因ですが、ただしこれがミネラルウォーターといったパッキングされた水であっても、飲めません。

人間誰でも苦手がございます。
苦手に限らず、他人からは理解の得がたい事情というものは少なからず存在いたします。
それもまた個性と認め合うことも大切なことですね。

なりたち

物事、とくに言葉の成り立ちに興味をそそられるのは、幼いころ手にした本の影響でした。
父の書棚から拝借して読んで(眺めて)いた『漢字に強くなる本』という本でございます。

いかがお過ごしでしょうか。
伊織でございます。

この『漢字に強くなる本』ですが、書かれているのは慣用句の意味や成り立ち、用法、ひいては漢字単体、物の名前に至るまで、様々なことが解説されている書物です。
漢字に強くなる、というよりは、漢字に興味を持たせるために書かれたのではないかと、今では思っております。

例えば『鰯』は、いわしという魚が身が脆く、すぐ崩れてしまうことから生まれた字であるとか、『亀』はいわゆる象形文字であるとか、そういった部分に強く惹かれたことを覚えております。

今目の前にあるものが、どういった経緯で今の姿になっているのか、それは文字や言葉だけではなく、様々な事柄にあてはめられる問題でございます。
因果に目を向け、早まって誤った見解をいたしませんよう肝に銘じながら令和二年という年を過ごしたいと思います。