いかがお過ごしでしょうか、伊織でございます。
今年もファーストフラッシュのご用意が整いました。
今回はジッダパハール茶園の茶葉をお選びいたしました。
まだ鮮やかな緑を残す茶葉は、草原を走る風の清々しさと、台湾烏龍茶を思わせる甘みを隠した香りを併せもっております。
一口ごとに緑茶から花々の香りへ、さらに紅茶から果実の印象へと変化を感じさせてくれる楽しさをぜひともお試し下さいませ。
SWALLOWTAIL
いかがお過ごしでしょうか、伊織でございます。
今年もファーストフラッシュのご用意が整いました。
今回はジッダパハール茶園の茶葉をお選びいたしました。
まだ鮮やかな緑を残す茶葉は、草原を走る風の清々しさと、台湾烏龍茶を思わせる甘みを隠した香りを併せもっております。
一口ごとに緑茶から花々の香りへ、さらに紅茶から果実の印象へと変化を感じさせてくれる楽しさをぜひともお試し下さいませ。
いかがお過ごしですか?
伊織でございます。
日本でも5月といえば茶摘みの時期として八十八夜がございますが、紅茶の世界でもそろそろファーストフラッシュが出回る季節でございます。
ただいまダージリンはハウスブレンドのモルフォに加え、オータムナルをご用意しておりますが、お屋敷お抱えの紅茶商からファーストフラッシュの報せが届き始めました。
さてさて、今年はどのような出会いがございますでしょうか?
ダージリンだけではなく、アッサムのファーストフラッシュの便りもござました。
と、言うことは、しばらく姿を消しておりましたヴァサンティもご用意できますかも……?
まずはサンプル茶葉を頂戴して検討したいと思います。
今年もおいしいお茶をご用意できますように努めてまいります。
四季があることをありがたいと感じるのは、四季のはっきりとした日本に住むからでしょうか?
いかがお過ごしでしょうか。
伊織でございます。
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春……温もりが恋しくも花粉のせいで憎さ100倍、そんな季節でございます。
いかがお過ごしでしょうか、伊織でございます。
Ace of Hearts――ハートのエース
2月2日に数量限定でご用意する紅茶の名前です。
バレンタインデーを有するこの2月に、デッキの中から一番大きなハートを引き当ててお嬢様にお贈りいたします。
この2月からは、しばらく姿を消しておりました紅茶「アルジャーノン」も復活を果たします。
よりカクテルのカシスオレンジのイメージに近づけるようにと、能見とともに改良を重ねてまいりましたフレーバーティーでございます。
ぜひとも、その華やかさと奥行きを感じさせる甘い香り、深みを増した紅茶としての味わいをお楽しみ下さい。
ティーサロンのみならず、もちろんギフトショップでのお取り扱いもございます。どうぞ別宅にもご用意くださいませ。
わたくしからは2月21日にエクストラティー「アラジン」をお贈りいたします。
寒い時期に召し上がっていただきたい、オリジナルのスパイスブレンドを用いたマサラチャイでございます。
おいしい紅茶をご用意して、お嬢様のお帰りをお待ちしております。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
伊織でございます。
まだ2月にもなっておりませんが、わたくしは3月の特別な日を見越したお務めを頂戴しております。
3月24日、ティーサロンスワロウテイルの開館記念日を祝ってご提供いたします特別メニュー「マダムバタフライ」とともにプレゼントさせていただく記念品の準備でございます。
11周年を迎える今年は、シックでクラシカルなお品物をと思って製作しております。
昨年10周年の懐中時計とは、また違った方向でわたくしの趣味が反映されつつありますが……大旦那様が、わたくしにお任せ下さったことを後悔されませんように祈るばかりでございます。
マダムバタフライに関しましては、3月のメニュー公開に合わせてウェブページ上でもご覧いただけるようになります。
どうぞお楽しみにお待ち下さいませ。
早晩、冬の気配が色濃くなって参りましたね。
街路樹が色あせないうちに、秋の空気をたくさん吸っておこうと思います。
伊織でございます。
今月のデザートプレート「Loup garou ルーガルー」の物語をご紹介いたします。
「人の気も知らずに照りつける満月が憎かったから、この爪で切り裂いてやった」
色気のない机をはさんで座る少年は「自分は狼男なのだ」と付け加えながら、そう言った。
とはいえ、僕には彼が本物の化け物かどうかなんて分かりようがない。
卓上灯に照らされる彼の顔は年相応な少年のそれであり、するどい牙もなければ獣のように毛深いということもない。
こうして彼を観察している間も少年はくちびるを尖らせたまま、差し出されたチョコレートを口に詰めこみ続けている。
その表情も仕草も、せいぜい僕より2つ3つ年下かなという推測ができるだけで、彼が狼男だと言われたって、うなずけるほどの理由はどこにも見当たらない。
僕はほおづえをついて、大きくため息をはいた。
仮にこの少年が本当に狼男だったとして、変身できない狼男なんて誰が信じてくれるだろうか?
肝心の月は壊れてしまったのだ。
もし彼がウソをついていたとしても、『実録! これが本当の狼少年』……なんて調書に書けるはずもない。
こりゃ厄介な事件を押しつけられたものだ。
第一、彼の何の罪を問われるのだろう?
月を壊したことだろうか、それとも狼男に生まれたことなのだろうか。それすらもよく分からない。
それでも昨夜から月がまっぷたつになって光を無くしたことと、彼が無類の甘党だということだけは疑いようがなかった。
僕はチョコレートで口元をべとべとにする少年を眺めながら調書の表紙を閉じ、またひとつため息をこぼした。