龍とドラゴン

司馬でございます。
皆様、新年あけましておめでとうございます。

辰年、でございますね。
龍。西洋で言えばドラゴン。
ファンタジー映画では、印象的なドラゴンが数多く登場いたします。

ぱっと思いつくままに・・・。
ピーター・ジャクソン監督作品の「ホビット三部作」では、“スマウグ”という邪龍をベネディクト・カンバーバッチが迫力たっぷりな声で見事に演じました。
「ドラゴンハート」という作品では、主人公と冒険を共にする“ドレイコ”という善龍が登場しました。
こちらは、名優ショーン・コネリーが賢明な指導者的な役を、茶目っ気たっぷりに演じておりました。
司馬は未見ですが「ヒックとドラゴン」という作品もございましたね。

思い出そうとすれば、まだまだいくらでも限りがない気がいたします。
やはりドラゴンという存在は、西洋のモンスターの王であり、ファンタジーをモチーフにしたエンターテインメントと相性が良いのでしょう。

一方で、東洋の龍と申しますと、やはり神として祭り上げられる存在であるせいか、あまり派手に大活躍させるわけにいかないのでしょう。印象的な映画がすぐには思いつきません。
もっとも、あまりにも有名な日本の怪獣映画には、三本の首をもつ金色の巨大な龍が登場いたしますが・・・。
東洋の龍が登場する作品をご紹介するのは、いましばらくの宿題とさせていただきます。
思い出しましたら、ティーサロンでご披露いたしましょう。

さて、十二支の中で龍は唯一の想像上の動物でございます。
それにちなみまして、お嬢様方も本年は思うままに想像力を働かせ、豊かな心でお過ごしくださいませ。

あらためて、今年もよろしくお願い申し上げます。

盛りだくさんの12月

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

12月を迎えました。
あと一か月で今年もおしまいでございますね。
今月の初旬は長期の休館もございまして、なおさら一年のカウントダウンまでが短く感じられそうです。

あっという間にやってまいりますクリスマス。
今年の聖餐は4日間に渡って執り行われます。
シェフが腕によりをかけてご用意いたしますので、どうぞご期待のほどを。
我々使用人一同、一年の締めくくりのつもりで、誠心誠意お給仕にあたる所存でございます。

そして、クリスマスが終われば、瞬きもしないうちに年末。
もちろん、当家のお嬢様方は年末から年始のスケジュールも御公用が目白押し。
新年の準備、ご旅行の支度など使用人にとっても仕事が山積みでございます。
なによりも体調を崩さぬよう、充分に注意をしなくては。

かように使用人たちは、今年を振り返る暇もないほどでございます。
しかしながら、お嬢様方におかれましては雑事など一切は我々におまかせになられて、師走という日々を優雅にお過ごしくださいませ。

お嬢様方、今年は楽しいものでございましたか?
スワロウテイルでのお時間がうるわしき思い出の1ページとなっていたのなら、この上なき幸いでございます。

 

そろそろ本格的な冬を迎えます。
温かなお召し物とお気持ちをお忘れなく、盛りだくさんの12月をお元気にお過ごしくださいませ。

スピンオフ

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

さて、ご存じの方もいらっしゃるかと存じますが、司馬がこよなく愛する映画シリーズと言えば、もちろん「スター・ウォーズ」でございます。
現在のところ、全九部作を中心に大小さまざまな作品で構成されておりまして、シリーズ作品としてはもっとも成功したもののひとつでございますね。

もちろん、有名なシリーズ作品はほかにもたくさんございます。
「インディ・ジョーンズ」・「ハリーポッター」・「パイレーツ・オブ・カリビアン」・「ロード・オブ・ザ・リング」・「ゴッドファーザー」などなど。
ここ数年では、「マーベル・シネマティック・ユニバース」も記録的な観客動員数を誇っております。

さて、人気の高い映画シリーズには、“スピンオフ”と呼ばれる作品がよく制作されます。
本筋から少し外れたところで繰り広げられるドラマで、本シリーズ中のエピソードの裏側が語られたり、脇を固める印象的なキャラクターの出自が詳細に語られたりもします。
こういったスピンオフ作品を鑑賞するのも、シリーズ映画の醍醐味の一つと言えましょう。

あくまで個人的な感想ではございますが、「スター・ウォーズ」シリーズの「ローグ・ワン」は、本シリーズにも肩を並べる傑作であり、大成功したスピンオフとして絶賛したいところでございます。

・・・というわけで。

三部作完結かと思われた、司馬プロデュースのババロア。通称:シバロア。
お嬢様方のご期待に応えまして、ついにスピンオフとして登場でございます。

これまでご提供いたしましたシバロアはイチゴ、チェリー、ブドウといった果実のババロアシリーズでございましたが、今回はミルクとチョコレートの二層で構成されておりまして、方向性に変化を加えてみました。
代表的な高級チョコレートのヴァローナを用い、ブランデーの香りも高く、大人のスイーツがテーマの一つでございます。

チョコレートは、これまた司馬がこよなく愛するお菓子でございまして。
司馬が甘いものに目覚めたきっかけは、幼少時にときおり祖母からもらったチョコレートの味でございました。
甘いもの好きとしてのルーツを掘り下げてみるという、スピンオフらしい趣向でございますね。
いささか気恥ずかしいも感じますが、お気に召していただければうれしゅうございます。

こちらの作品は11月よりギフトショップで公開されておりますので、よろしければぜひともご賞味くださいませ。
お嬢様方からうれしいご感想をお聞きするのが、この先の司馬の楽しみでございます。

 

では、そろそろ冷たい冬の風も吹き始めて、厚手のお召し物が必要となってまいります。
お昼時などもご油断なさらずに、どうぞ暖かくしてお過ごしくださいませ。

天高く。

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

本当に長かった残暑も、そろそろおしまい。
朝夕には肌寒さを感じるようにもなりまして、実りの秋がやってまいりました。

 

―天高く、馬肥える秋。
という言葉がございますね。

元々の発祥となった中国の語源では、軍馬も肥え、侵略の準備が整った異民族が攻めてくるから気をつけろという警戒の言葉だったそうです。
いまでは、そんな物騒な意味は幸いにも忘れられて、農作物の収穫も盛んな豊かな季節の決まり文句となりました。

そんな秋の一日に、僭越ではございますが、司馬がお届けする一皿。
“Vegetable Wonderful”と題しました、野菜のオイルパスタでございます。
パプリカ、ナス、カボチャなどをふんだんに使用した和風ベースのお品。
肉や魚は、一切使わず・・・・

えっ?
そんなヘルシー志向の淡白な食事じゃあ、全然ものたりない。
お屋敷の食事らしく、もっと豪華なものが欲しいとお望みで?

ご安心くださいませ。
こちらのパスタは、醤油やオイルを使いました少々濃厚な味つけ。
アクセントとして、お好みで刻み山葵と大葉を混ぜてお召し上がりいただきます。
しっかりと食べ応えのある逸品に仕立て上げました。
野菜が苦手なお嬢様にこそ、ぜひともおススメでございます。

・・・そして、ここからが今回の最大の仕掛けでございますよ。

普段の前菜は、野菜のみのサラダをご用意するのが慣例でございますが、今回は真逆に、生ハム・ブリ―チーズ・バケットなどを盛り合わせました。
いずれも、ワインのおつまみに最適な品々。
もちろん、和風オイルパスタということで日本酒にも相性抜群でございます。
秋の豊穣を祝うのにふさわしいお品がご用意できたと、いささか勝手ながらも自負しております。

ご提供は15日でございます。
ひねくれ者を自認する司馬が、初のこだわりの一皿としてプロデュース致しました、ちょっと変化球なこの趣向。
お嬢様方にお気に召していただければ、このうえない光栄にございます。
能見や香川のセレクトした美酒の数々や、もちろん当家自慢の紅茶と共にぜひともお試しくださいませ。

 

では。
食欲の秋の到来を喜びつつ、お嬢様方の日々の食事に幸多からんことを、心よりお祈りいたします。

そろそろ。

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

9月に入りますと、やはり秋の気配が・・・。
などということもなく、残暑いまだ収まらずといったところでございますね。
本当に今年の夏は、常識の通じない暑さでした。

とはいえ、そろそろ夏の疲れも出始める時期でございます。
涼しい風に一息つける機会も増えてまいりますが、決してご油断なくご自愛くださいませ。

猛暑の間は、日中に出歩くのも煩わしく、司馬の出不精にも拍車がかかっておりました。
たまのお休みを頂いた折なども、冷房にあたりながら本を読むだけ。
あまり健康的ではございませんね。

ただ、夏の空気を感じますと、不思議と少年時代を思い出してしまいます。
そんな心境からなのでしょうか。
今年の夏によく読んでおりましたのは、恐竜の本でした。
イラストの美しい図鑑や、最近の知見を網羅した大百科、荒唐無稽な活劇小説。
幼少のころから、どれも大好物でございます。
ついつい興に乗りまして、恐竜映画のエポックメイキングとなりました「ジュラシックパーク・シリーズ」も見返したりしておりました。
少年のころのように長い長い夏休みこそかないませんが、司馬も十分に夏を堪能したような思いでございます。

さて、さすがに強い陽射しもだんだんと衰えてまいります。
お屋敷に閉じこもるのも飽きてまいりましたので、そろそろどこかに出かけてみましょうか。
しばらくぶりに火のついた恐竜熱にまかせるまま、博物館や恐竜展で全身骨格を見学するのも良いかもしれません。

 

では、お嬢様方。
もうまもなく、芸術やスポーツを楽しめる季節がやってまいります。
日傘には別れを告げて、快活に秋の訪れをお楽しみくださいませ。

氷、恋しや

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

記録的な(ー毎年同じことを記しているような気がいたしますー)猛暑の到来でございます。
お出かけ先でお嬢様の身になにかあってはと、毎日気がかりでなりません。
本当に、お体を大事になさってくださいませ。

 

さて、夏の盛りに恋しくなるものといえば、かき氷。
かき氷と一言で言っても、種類は様々でございます。
目にもあざやかなイチゴやメロンなどの原色のシロップをかけまわしたシンプルなもの。
盛りだくさんのフルーツやアイスと共に供されるプレミア感たっぷりのもの。
昨今では、ふわふわに削ったくちどけの良いかき氷が主流になっているようでございますね。

ちなみに、司馬は宇治抹茶が好みでございます。
お嬢様方のお好みはどういったものでしょうか?

ところで、かき氷によく似た食感ではございますが、似て非なるものにグラニテというスイーツがございます。
用いられるのはただの氷ではなく、甘いシロップを凍らせた後、かき氷状に削って盛りつけたお品でございます。
ソルベのようになめらかな食感のスイーツは食後のデザートに出されますが、こちらはコース料理の途中で口直しに用いられるお品でございますね。

その他にも、フランス語で「氷で冷やしたもの」という意味でフラッペという言葉もございます。
カクテルでは、クラッシュドアイスをグラスに詰め、リキュールなどのアルコール類を注いだものを、フラッペスタイルと呼ぶそうで。
ずいぶんと広い範囲のお品が、この言葉には含まれるようでございます。

一口に氷を使ったお品といっても実に多種多様。
今年は猛暑を免罪符にして、色々な氷をお試しになるのはいかがでしょう?
もちろん、当サロンのスイーツやお飲み物もご存分にお楽しみくださいませ。

 

ただし、過ぎたるはなんとやら。
氷にはコリゴリとなりませぬよう、くれぐれも食べすぎにはご注意を。

 

夏支度

司馬でございます。
皆様、お健やかでいらっしゃいますか?

7月に入りますと、とうとう真夏がやってきますね。
陽光も激しく降り注いでまいります。
物陰から急に日向に出ますと、視界全体がカッと白くなるような気がします。
お出かけの際は、日傘やお帽子など、紫外線対策はけっしてお忘れにならずにご自愛くださいませ。

真昼の暑さが強烈な日、涼しい風を感じられるような夕刻になりますと、ようやく、ほっと一息がつけますね。
その時分には、庭園から響いてくる蝉の声にも、少しばかりの悲哀を感じられてきます。
夏の夕暮れの雰囲気には、過ぎた日々を懐かしく思うような効果があるような気がいたします。

井戸で冷やしたスイカ。
軒下の風鈴。
蚊取り線香からたゆたう煙。

いずれも純日本風の情緒であり、当屋敷ではあまり出番ははございませんが、時にはお嬢様方の別宅で用いることもございましょう。
夏本番が来てから慌ててご用意するのでは、突然の御用に間に合いません。
そろそろ、お屋敷の物入れを一大捜索しまして、夏の支度にかかると致しましょう。

あとは・・・。
プライベートビーチでお使いになるビーチパラソルや、避暑地でお召しになる浴衣、夜会用のドレスも新調しなければなりませんね。
こちらも早急に手配しなければ。

では、お嬢様方。
例年通りに今年も猛暑となるのでしょうが、どうぞ夏バテなどなさらずに元気にお過ごしくださいませ。