次こそは

椎名でございます。
5月に入りますます暖かくなってまいりました。
ヒートの名の付く例の防寒用インナーもそろそろタンス入りかと思われるかもしれませんが、
外に出る際などは実はまだ現役で着用してございます。

さて、先日はエクストラティ「elegance」をお楽しみいただきまして、誠にありがとうございました。
あいにく当の私が不覚にも体調不良になってしまい、お嬢様に直接お届けできなかった事が本当に悔やまれます。
体調管理の甘さが原因でございます。
楽しみにしてくださっていたにも関わらず、ご心配及びご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございませんでした。

しかしながら、当日サポートで入ってくれた百合野、伊織からもご好評賜ったと伺い心より安心いたしました。
使用人からは直接贈ることは叶わない薔薇の花束をお楽しみ頂けましたのならば幸いでございます。

また、5月11日には改めてエクストラコーヒーのご用意がございます。
今度こそは自身でお届できるように努めて参ります。

そんな今回のコーヒーですが、私自身、10年以上愛用しておりますロースターから「スペシャルティコーヒー」と呼ばれる国内流通でも一握りの限られたコーヒーにしか冠する事の出来ない特別な1品お選びいたしました。

紅茶も大好きなのですが、日常ではコーヒーを飲むことの方が多く、一日に数杯は飲まないと体がソワソワしてしまうほどコーヒーが手放せなくなりました。

今回お選びいたしましたのはコスタリカの「サンタテレサ」より、パカマラ品種の豆をチョイス致しました。
焙煎はシティーローストで飲みやすく、柑橘系のニュアンスに蜜を感じさせる品の良いお味でございます。
「サンタテレサ」設立からまだ数年程度のミルだそうですが、高い品質のコーヒーを作っておりまして、私もお嬢様にお届けする為テイスティングしましたが、非常にコーヒーらしい苦味もありながら、すっきりと飲みやすく、華やかな印象を受けました。
ぜひお嬢様にもお勧めしたい一杯でございます。

紅茶とはまた全く違うアプローチでお淹れするものですから、私も新鮮な気持ちで臨ませて頂きます。
お越し頂きました際には是非ともご用命くださいませ。

お屋敷にてお待ち申し上げます。
それでは。

バラの花束を

椎名でございます。
先日、ティーサロンへ向かっておりますと、見かけない猫が通りにおりました。
薄めのキジトラちゃんだったのですが、ふっくらとした毛並みに、
首輪はなく、私の姿に気付くとさっと物陰に隠れてしまいました。
最近この辺りにやって来たのでしょうか?

4月は出会いの季節であり新生活が始まると申しますが、ひょっとすると猫もそうなのかもしれませんね。

3月の開館記念でございましたが、お楽しみ頂けましたでしょうか?
お陰様で沢山のお嬢様にお顔を見せて頂け、私共も非常に楽しく過ごさせて頂きました。
私も、執事としてお迎えさせて頂く機会は少なめではございましたが、
それでも日々15年の重みを実感しながら執務につかせて頂きました。
先月も申しましたが、これからもぜひティーサロンを愛して頂けますと幸いでございます。

さて、今月は私も2回目のエクストラティーに挑戦させて頂きます。
今回お送りさせて頂くお茶ですが「elegance」と申しまして、
「ダイアナローズ」をベースにお作りいたします。
ダイアナローズと言いますとお屋敷に沢山咲くバラの花びらを贅沢に使用した紅茶であり、まさにお屋敷を代表する作品のひとつでございます。

歴史ある紅茶でございますから、同じく長く屋敷につとめております使用人とぜひ一緒にお作りしたいと思い、百合野にパートナーをお願いさせて頂きました。

バラの優雅な香りをより豊かに、
ダイアナローズを一輪のバラとするならば、こちらの紅茶はバラの花束となる、
そんなお茶をお届けできればと存じます。

是非とも、当日お楽しみいただけますと幸いでございます。

それでは。

15周年

一進一退の寒さと暖かさの攻防が続く2月が終わり、
少しづつ訪れる春の陽気に心は少しばかり軽やかに感じて参ります。

さて早いもので、お屋敷も今月開館15周年を迎えます。
15年…長い様であっという間に過ぎ去った日々でございました。
これもひとえにお嬢様に日々お力添えいただいたおかげでございます。
改めて心より感謝申し上げます。

お屋敷にて務め始めたのがまだ20代のころでございます。
いつだったか、かつてのティーサロンについて触れたことがございましたが、
2006年 開館当初のサロンは今よりもずっと小さく、テーブルにして8台。
お席でも20席程度でございました。
給仕にあたるフットマンも3名と少なく、執事も一人で入り口を切り盛りしていたのです。
当時ティーサロンにつとめておりました使用人は私含め十数名でございました。
初めての執務故、毎日が手探りでお屋敷が閉館した後も皆であーでもない、こーでもないと議論したり、お給仕の練習をしたものでございます。
大河内とはよく、カップや紅茶について一緒に練習をしたことを覚えてございます。

そんなお屋敷に転機が訪れたのが開館数か月後の8月の頃。
一度大きく休館を頂き、ティーサロンの改装をさせて頂く事となりました。
頂いたお時間を活用し、新たにティーサロンへ使用人を迎え入れ、進化したSwallowtailとなる為、再び皆で勉強や、準備に精を出しました。
このころ、ティーサロンの執事として本宅からいらっしゃったのが藤堂執事でございます。一度私共の働きをご覧になるため、フットマンとしてテーブルにお迎えさせて頂きました際には緊張したものでございます。

無事改装を終え、大きなお屋敷にてお嬢様をお迎えさせて頂きましたのが10月。
でも実は今のティーサロンとはまだ少し異なった内装だったりしたのですが、その後も少しづつお屋敷の手入れを行い、今の形に落ち着きました。

お出ししているお食事も随分変わりましたね。
何と開館当時はデザートプレート2種とクリームティーセット、アフタヌーンティーセットというデザート類のみのご用意でございました。
改装後も軽食類をお出しする事になったものの、ディナーのお時間は無かったりも致しました。
使用人たちのお給仕の力もついてきました頃、満を持してディナータイムを新設させて頂きまして、とても感慨深い思いになったものでございます。

そうそう、今だから言えることですが、新しい給仕に戸惑い改装後初日のお迎えではお嬢様を1時間以上エントランスでお待たせしてしまった…という事もございました。
今のお屋敷の姿があるのも
よりスムーズに、より正確にお嬢様にお仕えできるよう研鑽を重ねて参り、
またそれを後世の使用人たちに継承してくれた全ての使用人の努力の結果であると確信してございます。

全てはお嬢様の為に。

15年を迎え、これからもお屋敷はお嬢様にお喜び頂けるよう、日々進化してまいます。
ただいまは大変な世の中でございますが、だからこそお嬢様のお屋敷でのお時間が
かけがえのないものとなるよう務めていくことが私共使用人の役目であると信じております。

どうか、いつまでもお傍でお仕えさせて頂けますと幸いでございます。

今年の初ネコ?

年が明けあっという間に一か月が過ぎました。

先月は私秘蔵の梅酒をお送りさせて頂きましたが、お楽しみ頂けましたでしょうか?
梅の濃厚な香り、程よい甘さで飲みやすいとお褒めの言葉も頂戴いたしまして、お作りした甲斐があったと心より嬉しく存じます。
また、今年もお許しいただけるのでしたらぜひ、仕込みたいと存じます。

 さて、先日の事です。
その日は日も出ていて、心なしか暖かさを感じる昼時の事でした。
とある住宅街を歩いておりますと、なんとなく肌で感じるものがございました。
「ネコが近くいいるぞ」と。

あたりを見回すと…いました。
しかも私の大好きなハチワレではございませんか。
(通称ハチワレとは額から左右に八の字に白と黒の毛色に分かれる特徴を持つニャンコの事)

このあたりで可愛がられているのか、人様のおうちの駐車スペースで寛いでおりました。
寒くなって以降なかなか外でお目にかかれない上、白黒のハチワレという事もあり、
私の気持ちは大きく盛り上がります。

触れる事はできないまでもせめて写真には収めようとカメラを構えましたところ、
こちらの存在に気づき大きく伸びをするではありませんか!

ゆっくりと姿勢を戻して躊躇なくこちらに近づいてきます。
しかもよく耳を澄ますとすでに喉がグルグルと言っている⁉︎
…どうやらこのあたりで相当に可愛がられているのでしょう。
写真に収めようにも膝下にどんどん潜り込んでくるので撮影は断念、そのあとは心ゆくまでその毛並みを楽しませて頂きました。

さて、そんな思わぬ出会いがあったわけでございますが、
ちょうど今月よりギフトショップにて私考案の
「ハチワレにゃんこのチーズケーキ」をご用意させて頂いております。

お味はお馴染みのベリーのチーズケーキでございます。
非常に食べやすく紅茶にもピッタリのお味となってございますので、
是非お楽しみくださいませ。

とはいえこのお顔…
なんとも愛らしくございませんか?
お顔にもこだわりがございまして、
ハチワレならではの算数の出来なさそうなお顔をパティシエが見事に再現してくれました。ピンクの鼻も外せないポイントです。

なんだかフォークを入れるのを躊躇してしまいそうです。
お嬢様、お召し上がりいただく際は、ちょっぴり強い心構えが必要となりますが、
どうかご容赦くださいませ。

それでは。

新年のご挨拶

椎名でございます。
新年あけましておめでとうございます。

年始はごゆっくりお過ごしでございましょうか。
ここ数週間で気温もグッと落ち、なんともお正月らしい雰囲気となりましたね。

さて、2021年が訪れました。
昨年は様々な出来事がございましたね。
お屋敷もそんな世の中の影響を沢山受けましたがお嬢様のお力があり、
そして使用人たちのたゆまぬ努力がありましたおかげで、無事乗り切ることが出来ました。

2021年も益々の努力をし、よりお嬢様に安心してお楽しみ頂けるお屋敷であり続けて参ります。

ところでお嬢様は今年の抱負はお決めになりましたか?
私は、今年は何か一つ専門的な知識のお勉強に取り組みたい一年としとうございます。

お嬢様もぜひ抱負をお決めになられましたら、お教えくださいませ。
小さなことでも何か目標があるとそれだけで毎日が楽しくなりそうですね。

それでは、本年もお屋敷一同宜しくお願いいたします。
私お手製の梅酒もご用意してお屋敷にてお待ち申し上げます。

それでは。

季節の贈り物 -その2-

椎名でございます。
以前夏前に「梅のシロップ」をサロンにてお出しいたしましたが、
覚えておいででしょうか。
6月に実った梅たちを三温糖に漬け込み、甘酸っぱいクエン酸たっぷりのシロップをソーダで割ってジュースとしてお届けさせて頂きました。

実は時同じくして、別の梅を使いとあるものを仕込んでいたのです。
それは「梅酒」でございます。

例年、個人的に梅酒を仕込んでは自身で楽しんでいる旨は、過去にもご紹介させて頂きましたが、実はお嬢様にも是非お召し上がり頂きたいという想いがございました。

今回は私のその長年の夢が叶い、ようやくお嬢様にお届けいたします。

今回使用した梅は定番の「南高梅」。
こだわったのは、梅を青梅の状態で使用するのではなく、なるだけ熟したものを仕込みに使用するという点でございます。
熟した梅は少し柔らかく、鼻をくすぐるような桃の香気を発します。
この様な梅を使用する事で、まろやかで優しい酸味の梅酒に仕上げました。

ベースのアルコールにはブランデーを。
そこにゴロっと大ぶりの氷砂糖を加えて漬け込むこと半年。
程よく梅のエキスは抽出され、フレッシュで飲みやすい梅酒に仕上がりました。

飲み方は「ストレート」「ロック」「ソーダ割り」の3種をご用意いたしました。

私のオススメの飲み方は何と言っても、ストレート(またはロック)でございます。
ただ、今回はブランデーで漬け込んでおりますので、少しアルコール味を抑えてお召し上がりいただきたいお嬢様には「ソーダ割り」でお召し上がりくださいませ。
また、この寒い季節にはピッタリのお湯割りもご用意させて頂きます。

「梅・氷砂糖・ブランデー」のみで仕込んだシンプルかつ、奥深い梅酒をぜひご堪能下さいませ。

それでは。

決して抗えないもの

椎名でございます。
ここ最近ますます冷えてまいりましたね。
今年は皆さんマスクを付けることが常となっております事から風邪を引く割合も少ない様に感じておりますが、それでも油断しますと朝夕の寒さにあっという間に負けてしまいそうでございます。

さてお話が変わりますが、当家の執事歌劇団も動画サービスを積極的に利用し、お嬢様の為に様々な動画をお届けしてございますが、それ以外にもサイト内に目を向けてみますと本当に多くの方が色々な動画を発信してございますね。
私も時折そんな動画たちを拝見したりしてございますが、本日はその中で興味深いものがありましたので少しご紹介をしてみたいと存じます。

それは、私の猫成分が枯渇し猫を求めて動画を探していた時のことでございます。
猫科の大型動物に「段ボール」を与えるとどの様な反応をするのか?といった趣旨の動画が目に止まりました。
猫、といえば箱物は大好物でございます。
四方が囲まれた環境に安心感を覚え、本能的に箱にその身を投じます。

余談ですが、狭い箱に無理にでも入ろうとする猫の姿は至高でございます。
丁度みっしり収まった猫の何とも可愛らしいこと。
長方形の箱ぴったり収まるその姿を見ておりますと、彼らは液体なのでは?という気さえ致します。

話が逸れました。
ライオンを始め堂々と普段大草原で生活して、隠れる必要もない彼らが段ボールに対し一体どの様な行動を取るのか⁉︎

その結果は••••

みんな入ってました。

ライオンも虎もヒョウも例外なく。
ちょっかいをかけたりと興味の持ち方は様々でしたが、
最終的には箱にすっぽり収まってしまったのです。
中には大型動物らしくその大きな体で箱を壊してしまう子もおりましたが、
目を細めそこに入る姿は猫そのもの。

そう思うと獰猛なはずの彼らもとても可愛らしく感じますね。

とある海外の実験では段ボールが猫のストレス軽減に一役買っているとの結果も出ているそうです。
どうにも段ボールの魅力にはDNAレベルで争うことができない様でございます。

もし宜しければ、お嬢様もご覧になってみてくださいませ。

それでは。