1st Grade Restaurant Service

ご機嫌麗しゅうございます。能見でございます。

お嬢様、お坊ちゃまにご報告がございまして、只今筆を執っております。

わたくし能見は此度、「レストランサービス技能検定1級」に

合格いたしましたことをご報告させていただきます。

「Hotel Restaurant Service」。頭文字をとりまして通称「HRS」とは、

厚生労働省認定の日本ホテルレストランサービス技能協会の略称でございます。

レストランサービスのプロフェッショナル育成のため設立された団体であり、

実施試験に合格致しますと飲料関連では唯一の国家資格を有することができます。

かねてよりサービスのプロフェッショナルとしての道を目指しておりました。

お嬢様、お坊ちゃまがティーサロンで安心してお寛ぎ頂くためには、

小手先や付け焼刃ではなく、プロとして確固たる知識や技術が必要だと、

ずっとそのように思っているからです。

今までその気持ちが揺るいだことは一度もございません。

お屋敷初の「1級レストランサービス技能士」として。

そして勿論これまでと変わらず、お嬢様、お坊ちゃまの使用人として。

これからも心を込めて、お傍でお仕えさせていただきます。

能見

Stare

吐息も白く空に消えゆき、凍てつく冬の寒さが垣間見えるこの頃。

2020年の終わりが見え、少しの焦燥感の中にいる能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

近日は特に本邸を後にしながら、追想に耽ることが多くございます。

お屋敷の使用人として仕え始めまして6年半という月日が経ちました。

立ち止まり振り返ってみましても、瞬く間だったと感じてございます。

その日々の中には、大小なりとも様々な挑戦がございました。

執務机に置かれた日記帳を見ますと、その頃の思い出が溢れ出て参ります。

夢中になれたこと、後悔していること、苦しかったこと、楽しかったこと。

様々な感情が記録と共に思い出されます。しかし、全てに言えることは。

お嬢様との毎日が、常に色鮮やかであった、ということ。

お嬢様の毎日に、私は彩りを添えることはできておりましたでしょうか。

移ろいゆく季節の中でも変わらないもの。

お屋敷の中で長らくお嬢様のお傍でお仕えをしながら、

私の使用人としての居場所をずっとずっと、探し求めておりました。

ようやく、ひとつの答えと言えるべきものに出会えた。

そんな気がいたします。

今宵、大旦那様から新たな光り輝く宝石を授かりました。

これからは『ダイヤモンド』と共に使用人として歩んでまいります。

わたくし能見は、本日2020年12月1日をもちまして、

ハウススチュワードに就任いたしましたことをご報告させていただきます。

これまでお嬢様と共に歩んだ毎日に感謝を込めて。

そして、これからもたくさんの季節をご一緒いたしましょう。

能見

Waning Moon

秋も深まり、ジビエに舌鼓を打ちたい季節になって参りました。

物心ついた頃にはボーイスカウトに参加していた能見でございます。

お嬢様、如何お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

この季節になりますと毎年のようですが、年の瀬が視野に入ります。

一年間無事に終えられることへの感謝と、どこからともなく来る焦燥感。

悩むほどのことではないですが、襟を正さねばと思うばかりです。

毎年この時期には良い刺激をいただいているような気がします。

さて、話は変わりますがお屋敷にも新酒の情報が入って参りました。

ご存知の通り、『ボジョレー・ヌーヴォー2020』でございます。

お屋敷のワインカーヴにも到着する予定。非常に楽しみです。

新酒が無事に完成したお祝いを、ご一緒にいたしましょうね。

気になる今年のボジョレー・ヌーヴォーの出来でございますが、

生産地ブルゴーニュ地方の安定した天候と適切な降雨量のため、

非常にバランスのとれた仕上がりになっているかと存じます。

2020年ヴィンテージブルゴーニュにも早くも期待値が高まりますね。

私もソムリエとして新酒を見守ってきて早4年目に入ります。

「名前はよく聞くけど、そもそもソムリエとは?」

と疑問が浮かぶお嬢様もいらっしゃるかと存じます。

燕尾服につけたこちらのバッジはご覧になったことはございますか?

「Japan Sommelier Association(日本ソムリエ協会)」通称「J.S.A.」と申します。

こちらのバッジが「日本ソムリエ協会」所属の認定ソムリエの証。

ワインに纏わる資格ということで、葡萄がモチーフでございます。

ワインソムリエ以外にも、資格を持った使用人が沢山おります。

それぞれの持つ様々なお話を、ぜひ聞いてみてくださいね。

能見

Orange Scene

今年も街中がハロウィンに向けてざわざわと静かに動き始めましたね。

年末に向けて目白押しなたくさんの催しに、心が躍る能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか?

言わずとも知れたハロウィンです。ワイン業界も大いに盛り上がります。

エチケットをオシャレに着飾ったり、期間限定ワインが登場したり。

立食パーティーに合わせて、カジュアルなワインが注目されるようにも。

仮装は勿論、この時期のワインにも様々な楽しみ方がございますね。

「BELLAVISTA―ベッラヴィスタ―」のフランチャコルタが良いでしょう。

イタリア・ロンバルディア州で生産されているスパークリングワイン。

シャンパーニュと同じ製法で造られたイタリアを代表するキュヴェです。

繊細で上質なペルルと華やかなアロマをお楽しみいただけると思います。

「アルマ・グラン・キュヴェ」ですと、ボトルのエチケットも可愛らしく、

ハロウィンのテーマ色でもあるオレンジなのでお飾りにもよいでしょう。

お嬢様にとりましても、最も華やかで有意義なパーティーかと存じます。

それに向けて、モチベーションを高めるということも大切でございますね。

お嬢様。ただし、浮かれすぎてもあまりよろしくはございませんよ。

当家のお嬢様として、節度を守って頂くということも大切でございます。

楽しい思い出ができますように、私も祈っておりますね。

能見

Kingdom

夏が終わってしまいましたね、と申し上げるのも何回目でしょうか。

ブルゴーニュの様子が気になってまいりました、能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

9月になりますとブルゴーニュ地方では「Vendanges」が始まります。

「ヴァンダンジュ」と申しまして、ブドウの収穫を意味する言葉です。

収穫方法も造り手の個性が出まして、機械を導入して一気に行ったり、

生産者が日雇いの労働者を集い、手摘みで収穫するところもあります。

前者は比較的リーズナブルな価格帯で市場に出回るワインができます。

国内消費が主でテーブルワインとして重宝するワインとなるでしょう。

後者は手間と時間とコストが掛かる分、品質の高いワインになります。

入念に生育状況のチェックを行い、使用するブドウを選りすぐります。

ブドウを収穫するタイミングも生産者の采配に委ねられます。

夏季の気温や収穫時期の天候によって、その時機が左右されるのです。

生産者の経験と知識がその1年のヴィンテージの良し悪しを決める。

そう申し上げても決して過言ではございませんでしょう。

今年はどのようなヴィンテージになるのやら、非常に楽しみです。

ボジョレー・ヌーヴォーがお屋敷に届くことを心待ちにしましょう。

願うことなら一度ヴァンダンジュの経験もしてみたく思いますね。

それでは、お嬢様。秋の行楽はフルーツ狩りとまいりましょうか。

能見

Jump!!

夏真っ盛り!! ギラギラと輝く太陽!! 最高のシーズンの到来ですね。

夏へのモチベーションに周囲とのギャップを感じる能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

スポーツ観戦の熱気にあてられながら、しゅわしゅわをいただきたい。

ナイターの時間がよろしいでしょう。真夏の醍醐味でございますよね。

画面越しに汗水たらして奮闘している選手たちを拝見しておりますと、

幼少期の思い出がふと蘇ってくるのです。あれは蝉時雨の降る真夏日。

生まれた故郷の土地柄、よく甲子園に連れていかれた記憶があります。

この時期は祖父と一緒にアルプススタンドで応援をしておりました。

今年はその雄姿が見ることができず、心の底から残念に思います。

一番悔しいのは本人たちでしょうから、その気持ちには痛み入ります。

私は、取り返すことのできる時間も必ずあると信じております。

来年には様々な催しが復活いたします。今年できなかったことが多い分、

有り余ったみなぎるエネルギーを爆発し、完全燃焼を目指そうかと。

そんな気概を胸に、来年までの活力にしようと考えております。

そうこうしておりますと、夏休みのすぐにおしまいになってしまいます。

お嬢様はどちらへバカンスにお出掛けでいらっしゃいますでしょうか?

使用人がみな心配いたしますので、あまり遠くへ行ってはいけませんよ。

充実したお休み期間になさってくださいませ。

能見

At my ease

激動の毎日がようやく現実に戻ってきたという実感を感じますね。

2020年も半分が過ぎ去ったことに驚愕を覚える能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

「セカンドスチュワード」の任に就きまして1年が経ちました。

リボンタイを着用していたころを思い返してみると、んん……。

特に何も変わっていないような。その時は特段思いませんでしたが、

1日1日の地道な積み重ねが大切なのだと改めて感じる所存です。

ちょうど4年前の執事日誌を、偶然拝見する機会がございました。

「……何を考えているんだ、この使用人は!?」と半分は思いましたし、

「やっぱり根っこの部分は全然変わっていないなあ」とも感じました。

しかし、恥ずかしいものですね。きっと二度は見ないでしょう。

そして考えてみますと、大きく変わったのは自室の内装でしょうか。

読書をする必要性を感じましたので、新しく本棚をこしらえました。

電子書籍も悪くないのですが、紙媒体の方が気分的に落ち着きます。

あと「読んでいる感」というプラシーボ効果も案外大切なのですよ。

あとはワインセラーを自室に設けまして、空箱の木箱が増えました。

現在3年程使用しておりますセラーが、いよいよキャパオーバーに。

もう少し容量の大きいものを買い足さなくてはいけなくなりました。

熟成に耐えうるワインが徐々に増えてきたことは喜ばしい悲鳴です。

1年後にはどんな部屋になっているのでしょうか。

わたくし自身も、とても楽しみなのです。

能見