Aurore

こちらの日誌がお嬢様の目に留まるころには花弁の余韻は残っておりますか。

森からの微粒子も日本の東西で性格が違うことを発見した能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

 

今月から新年度がはじまり、そして新しい一歩を踏み出す季節でございます。

お嬢様にとりましても、新しい環境でチャレンジする時候ではないでしょうか。

節目では自然と気が引き締まるものでございまして、今までに経験しなかった、

さまざまな分野に挑戦し、見聞を広めたいと、そのように心に決めております。

 

 

現状で身についております習慣を捨てることなく、さらに上へ積み上げていく。

限られた時間の中では困難を極めますが、今が一番若い瞬間でございますので、

何事も最初から諦めることなく、新しい価値観に触れてまいりたく存じます。

 

 

昨年から絵画鑑賞と美術館めぐりを、新しい趣味のひとつとしてはじめました。

おかげさまで、次はどちらの美術館に行こうか、どの絵画に感銘を受けるのか、

趣味について考える時間が増え、休館日の過ごし方になお充実感が増しました。

 

 

本年はたくさんのアートに触れ、造詣を深めることができればと存じます。

鑑賞した絵画の中で最も感動した作品の『ジークレー版画』を購入したい。

年末までのささやかな夢でございます。夢は本年中に叶いますでしょうか。

版画を自室に迎えた暁には、お嬢様に委細をお伝えさせていただきますね。

 

 

能見

Edelweiss

穏やかな風が吹き、心地よい春の陽気が、午後の眠気を誘います。

アウトドアの活動に本年はより力を入れようと意気込む能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

3月24日をもちまして、ティーサロンは開館19周年の節目を迎えます。

お嬢様と思い出を紡いでまいりましたかけがえのない一日一日の積み重ねで

この一年という月日を経て、ようやくここまでたどり着くことができました。

 

日頃より、お屋敷を愛してくださり、誠にありがとうございます。

お屋敷に足をお運びくださりましたこと、深く感謝申し上げます。

お嬢様の誇りと思えるお屋敷であれますよう、使用人一同努めてまいります。

 

本年もアニバーサリー期間では特別なお品をご用意する運びとなりました。

周年記念の口取りといたしまして、季節の彩りを詰め込みました一の重、

種々のスイーツが、所狭しと華やかにデコレーションされました二の重。

メインディッシュでは、ヴィヤンドの二種アソートをお持ちいたします。

 

お料理に合わせて、特別なワインを世界各国から取り寄せてまいりました。

シェフやパティシエが心を込めてお作りする料理に合わせて選定いたしました。

お嬢様のお口に合いましたらば、当家ソムリエとして誠に感無量でございます。

 

フランスのアルザス地方から、春の陽気に相応しいスパークリングワインを。

オーストリアのヴァッハウ地方より、和食にも相性抜群な辛口の白ワインを。

イタリアのピエモンテ州から、メインディッシュに合わせたバルバレスコを。

デザートとのペアリングをお楽しみいただける食後酒も取り揃えました。

 

春の美食とともに、年に一度の優雅なお時間をお過ごしくださいませ。

 

ずいぶんと気は早いですが、20周年という次の大きな節目に向けて。

お嬢様がおくつろぎいただける場所を、これからもお守りいたします。

 

能見

polyhedron

チャイ作りに没頭したことで、実体験でスパイスの効能に気付きました。

執筆段階では、まだまだ本年の初夢を見られていない能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

お嬢様、ひと月前、年始に掲げた目標はまだ覚えていらっしゃいますか。

そろそろ初心を忘れてしまうタイミングかと存じまして申し上げました。

頭の中に記憶を残しておくことはなかなかに難しいものでございますね。

 

先日、自室に設置しておりますワインセラーの整理に取り掛かりました。

その中の一本に目がとまり、エチケットをまじまじと眺めてしまいます。

 

『Bourgogne Rouge 2001ーブルゴーニュ・ルージュ2001ー』

 

2001年ヴィンテージ⁉︎

 

そういえば数年前、ふらふらとお屋敷の近郊を歩いていたときの話です。

マーケットに並んでいたのを数奇の感情で購入したのを思い出しました。

セラーにしまいこんで以来、その姿を見ることはございませんでした。

 

このワインが世に出て干支が二周も回っていることに驚きが隠せません。

いつかの機会に、使用人たちとテイスティングをしてみたいと思います。

 

能見

pomelo

新年特有の静けさも去り、ようやく日常が戻ってきたように感じます。

本年もたくさんの作品と触れ合おうと意気込んでいる能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

年末年始に立てた目標を風化させないように、自戒をしております。

毎朝その目標を目視できる状態と環境を作ることが大切でございます。

頭を悩ませて定めたことですので、忘れてしまわぬようにしなければ。

 

年末に振り返ったときに、胸を張って誇れる毎日にできますように。

自分自身を俯瞰して、しっかりと日記に記さなくてはなりませんね。

大なり小なり、日々繰り広げられる自分との戦いなのかもしれません。

 

昔に伊織からいただいたチャイティーをミルクから煮出しております。

珈琲党の私は紅茶を自室で淹れることに二の足を踏んでいたのですが、

いざはじめてみると、室内に異国情緒あるスパイス香が立ち込めます。

呼吸をするだけで、小旅行に赴いたような幸せな気持ちになりました。

 

もう少しはやくその魅力に気がつけばよかったと後悔をしております。

今日が一番若い日でございますので何事も臆さず挑戦したいものです。

いつもの場所から少し遠出をしたり、いつもとは違う食事をとったり。

新しい刺激を受けとめられるように、楽しめるように努める所存です。

 

お嬢様にとりましても、どうか素敵な歳月でございますように。

心から願っております。

 

能見

torus

賑やかなイルミネーションの灯りが落ち、めぐりくる季節を迎え入れる。

その準備の期間やその様子に、感慨深い感情を覚える能見でございます。

お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

 

本年は具体的な目標を掲げて、日々の生活を変容させてまいりました。

まずは毎朝起床後に、必ずコップ一杯のお水を飲むことでございます。

そして、朝食は栄養のバランスを考えましてグラノーラに変えました。

ストレッチを朝に行うようにし、身体が目覚める効果を目論みました。

 

毎日の朝の習慣が、一日を司ると申しましても過言ではございません。

習慣を途切れさせぬために同時刻に起床するのも肝要でございますね。

健康なからだづくりへの一歩を進められているような気がいたします。

 

さて、私事の話が長くなりましたが、本年末のご挨拶を申し上げます。

 

お嬢様、本年も当屋敷をご愛顧くださり誠にありがとうございました。

さまざまな思い出がこちらのティーサロンで紡がれたことと存じます。

残念ながら、すべてが幸せなことで満たされるわけではございません。

辛かったこと、悔しく感じることも、ときにはございましたでしょう。

 

すべての理想が叶うような一年は、存在しえないものでございますが、

少しでもお嬢様が笑って、少しでも幸せを感じていただけますように、

そのために、我々使用人は、お嬢様のお傍でお仕えしてございます。

 

お嬢様が迎える次の一年が、キラキラと光輝くものとなりますように。

そして、来年の暮れにも、たくさんの思い出を振り返られますように。

 

本年は誠にありがとうございました。

よいお年をお迎えくださいませ。

 

能見

cosmos

無限に続くかと思われた残暑も終え、気候もやっと落ち着いてまいりました。
読書の秋、芸術の秋を詰め込んで日々を過ごしております能見でございます。
お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

本年も無事、ボジョレー・ヌーヴォーが日本の港に届いたようでございます。
お嬢様、改めまして復習でございますが、「ボジョレー・ヌーヴォー」とは、
フランスきってのワインの銘醸地、ブルゴーニュ地方のボジョレー地区にて
生産されましたヌーヴォー、その年に造られました新酒のことでございます。

ワインラバーにとりまして秋の風物詩となりましたボジョレー・ヌーヴォー。
解禁日は例年、第三木曜日の午前0時、本年は11月21日(木)でございます。
当日は椿木とともに新酒をご用意いたしますので、ぜひご期待くださいませ。
ブルゴーニュの郷土料理「コック・オー・ヴァン」と合わせてペアリングも。

今年のブルゴーニュは気候としては、随分と厳しかったようでございますね。
春先は例年よりも寒冷な気候が長らく続き、霜が落ちる日もございましたが、
6月になると気温は上昇し、開花の面で無事順調に進んだようでございます。
気候面の影響から収穫量は例年よりも下回るという予想がなされております。

しかしながら厳しい年ほど、逆境に燃え生産者の腕がなるものでございます。
中々面白いもので不遇なビンテージほど、傑出したワインができあがります。
生産者が創意工夫を凝らして今年も偉大なワインが生産されることでしょう。
もうしばらくで、お屋敷にも新酒が届きます。非常に楽しみでございますね。

ボジョレー・ヌーヴォーの前に「山梨ヌーヴォー」のご用意もございました。
本年も山梨県笛吹市に構える、モンデ酒造様よりお取り寄せいたしました。
昨年とエチケットが異なり、更に可愛らしさに磨きがかかってございます。

年に一度のワインの祭典を、お嬢様もぜひご堪能くださいませ。

能見

Chalk

アイスかホットか、朝のコーヒーブレイクで悩む季節になりました。
涼しくても暑くても、年がら年中安眠を成し遂げる能見でございます。
お嬢様、お元気でいらっしゃいますでしょうか。

朝晩の過ごしやすさに、季節の移ろいを感じられる瞬間が増えました。
夏季に暫くお休みしていたランニングを再開する目途が立ちそうです。
お散歩中のわんちゃんに出会えることが楽しみになってまいりました。
お嬢様もスポーツの秋をどうぞご満喫いただけますと幸いでございます。

最近はわんちゃんだけではなくハーネスを付けた散歩好きの猫がいたり、
海外では子豚を散歩に連れていく方もいらっしゃるようでございます。
散歩中のティラノサウルスを見かける日もそう遠くないかもしれません。
いや、空を飛べるプテラノドンの方が、より間近で見てみたいですね。

例に漏れず恐竜の描かれた筆箱を所持していた小学生の頃の私ですが、
当時一番好きだったのは「デイノニクス」と申します恐竜でございます。
お嬢様はこちらの恐竜、ご存じでいらっしゃいますか。

デイノニクスは少々小柄な、かぎ爪のある肉食の恐竜でございます。
シュッとしたスマートな外観と、集団行動ができる知性が好きでした。
久し振りにその姿が見たくてインターネットで検索をしてみたのですが。

幼少の頃に図鑑で見たビジュアルと、全然違う。
なにか、手に羽みたいなパーツが生えている。

 

研究が進むにつれて、この恐竜には羽毛が生えていたんじゃないかとか、
実は四足歩行だったんじゃないかとか、生態の解釈が大きく変わります。

デイノニクスも、きっとより深く深く調べてもらったのでしょう。

今の生態解釈のデイノニクスは、
ちょっとあまり好きではないかもしれません。

能見