霜月

舗道に落ち葉が舞い散り、日だまりが恋しい季節となりました。
お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

さて、先月のお屋敷では私の日誌に登場した「彼」の悪戯で我々がいくら掃除してもすぐ蜘蛛の巣が出来たりしておりました。

私の日誌の表題も「神無月」から「水無月」に変えられておりました。
いくら「神」が嫌いでも「水」で流してしまえとは・・・
これでは六月に戻ってしまいます。
全く彼の悪戯にはいつも手を焼いてしまいますね。

とは言え先月の終わりにやっと魔界へ帰ってくれましたので、今は平和なお屋敷に戻ったようでございます。

ところで今月の7日は「立冬」つまり暦の上ではこの日より冬となります。

しかし、まだまだ紅葉が美しく冬と言うより秋と言った印象が強い様に思いますが、その一方で木枯らしが吹いたり北国の初雪の便りが届くなど確実に冬が近づく時期でもございます。

つまり、暖かいお鍋が美味しい季節でございます。

この時期の旬の食材を見ても野菜では、大根・白菜・ネギ・ニラ・生姜・ほうれん草・チンゲン菜など。

また魚介では、毛蟹・鮭・いくら・牡蠣などお鍋に入れると美味しそうな物ばかりでございます。

私も日本酒を用意して使用人達と鍋パーティーを楽しもうかと思っておりますが、万が一闇鍋になりそうな場合は...逃避致します。

また、立冬の日である11月7日は「あられ・おせんべいの日」でもあります。

美味しい新米から作られる米菓を立冬の時期に味わって欲しいからとの事でございますので立冬の日のおやつにご用意いたしましょうか。

では、お嬢様のお帰りをお待ちしております。

水無月

日毎に秋も深まり、木々の梢も色づいてまいりました。

お嬢様いかがお過ごしでしょう、乾でございます。

この度、私がお勧めいたします「パンプキンアイス」がギフトショップにて発売されました。

濃厚な南瓜を使用しどこか懐かしいお味のアイスでございますので、是非ご賞味くださいませ。

詳細はギフトショップのホームページに詳しくご説明しておりますのでご覧いただければ幸いでございます。

さて話は変わりますが、十三夜について少しお話しいたしましょう。

十五夜(中秋の名月)から約一カ月後にめぐってくる十三夜は、十五夜に次いで美しい月といわれ、古来より大切にされております。

今年の十三夜は10月21日でございます。

十三夜の夜は晴れる事が多く「十三夜に曇り無し」という言葉がもございますのでお嬢様にも是非ご覧いただきたいと思っております。

さて、十三夜は別名「栗名月」と呼ばれます。

そこで栗のスイーツとそれに合うお酒もいくつかご紹介いたしましょう。

私の大好物一つにマロングラッセがございます。
マロングラッセにはブランディー、特に洗練された味わいのコニャックが非常に良く合います。
 
栗のスイーツと言えばモンブランも忘れる事は出来ません。
モンブランの発祥の地は北イタリアとも言われておりますのでお供にはイタリア産のスプマンテ(スパークリングワイン)がお勧めでございます。

また和栗の和スイーツ,栗蒸し羊羹や栗饅頭・栗ぜんざい等であれば少し辛口の日本酒がよろしゅうございましょう。

そうそう、今月は彼が魔界より遊びに来ております。

あまり悪戯しないようお願いしますね。

長月

少しだけでございますが秋の気配を感じる今日この頃、穏やかな季節になる事を願う乾でございます。

今年の夏は連日の猛暑でございましたが、お嬢様いかがお過ごしでしょう。

さて、暑さ寒さも彼岸までと申しますね。

お彼岸のお供えと言えば「ぼた餅」と「おはぎ」ですが、春彼岸のお供えを「ぼた餅」秋彼岸のお供えを「おはぎ」と呼びます。

その理由は漢字で書くと一目瞭然。

ぼた餅は「牡丹餅」、おはぎは「お萩」と書きます。

春に咲くボタンと秋に咲く萩の花にちなんでいる訳でございます。

古より自然と共に暮らしてきた日本人ゆえの発想でなのでございましょう。

地方によっては牡丹餅は「こし餡」お萩は「つぶ餡」でつくる所もあるようです。

ただ、私はつぶ餡が好きです・・・失礼いたしました。

ティーサロンでお萩はご用意出来ませんが、美味しいスイーツやアイス、ケーキをご用意してお帰りをお待ちしております。

読書の時間

雨に映える紫陽花の花も美しい季節となりました。
お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

不安定な天候が多いこの時期、どうしても屋外でのスポーツや散歩、買い物あるいは街の探索等をする機会が少なくなりがちでございます。

こんな時は好きな音楽を聴きながらの読書もよろしゅうございます。

私からお勧めの一冊がございます。

「羊と鋼の森」宮下奈都著

一人の高校生がピアノの調律に魅せられ、やがて調律師となった彼が恩師や先輩またピアノを愛する姉妹との交流を通じて成長していく姿を静かに暖かく綴った作品でございます。

「才能があるから生きて行くんじゃない。
そんなものあったって、なくたって生きて行くんだ。
あるのかないのかわからない、そんなものに振り回されるのはごめんだ。
もっと確かな物を、この手で探り当てていくしかない。」

本文から抜粋いたしましたが、良いシーンでございました。

映画も公開されておりますので先に映画をご覧いただいてもよろしゅうございますね。

ちなみに私は、BGMにショパンを選びましたがとても穏やかな時間を過ごす事が出来ました。

読書のご参考にしていただければ幸いでございます。

若葉萌え、初夏の風が清々しい季節となりました。

お嬢様いかがお過ごしでしょうか、乾でございます。

晴れた休日、初夏を感じながらお屋敷の近所を散策しておりますと意外なほど梟に出会います。

お嬢様方もご存知と思いますが、近所の公園であったり郵便局やJRの駅等にある銅像やイラスト等でございます。

「森の博士」や「森の哲学者」、また「森の忍者」などど称されますね。

私が梟としてすぐ頭に浮かぶのが「木菟(ミミズク)」でございます。
フクロウ科のうち羽角(うかく、いわゆる耳の様に突出した羽毛)がある種の総称でございます。
ちなみに英語では羽角のあるなしにかかわらず「OWL」でございます。

今回は折り紙で「梟(ミミズク)」を折ってみました。

工程が煩雑なため割愛させていただきました、お許しください。

出来上がりがこちら ↓

ちなみに「ミミズク」は冬の季語でもございます。

また、豊島区の郷土玩具「すすきみみずく」はススキの穂を束ねて作られており、雑司ヶ谷の法明寺鬼子母神堂の参詣みやげとして販売されております。

まだまだお話しは尽きませんが本日はここまでといたしましょう。

では、ティーサロンにてお待ちしております。