宝塚雪組公演「幕末太陽傳」「Dramatic’S」

雪組男役トップの早霧せいな、女役トップの咲妃みゆのサヨナラ公演です。早霧せいなは2014年に雪組のトップに就任し3年間トップでした。最近のトップは短く、ほとんどが3年、柚希が少し長かったように思います。早霧は就任後「伯爵令嬢」そして「ルパンⅢ世」ではコミカルにルパン役を演じ楽しかったのを今でも思い出します。

今回のサヨナラ公演ですが日活映画川島雄三監督の代表作フランキー堺主演の「幕末太陽伝」で北の吉原と並び南の品川宿にあった相模屋という旅籠にある日佐平治(早霧)という町人がぶらりとやってきて合成に芸者を呼び大尽遊びをするが実はこの男一銭も持ち合わせていなかった・・・・・・。
翌朝、堂々と居残りを決め込んだ佐平治は持ち前の度胸と才覚で次々起こる騒動を解決していく、宿で働く人々、客との交友を深めいつしか郭の人気者になる役で、このコミカルな役を早霧が等身大で演じ見る者を引き込んで・・・・・・。
まだまだ演じてほしい人ですが、卒業してしまいますが、また別の世界で活躍されるのを楽しみにしたいと思います。
咲妃みゆは女郎のおそめを売れっ子だったがNo.1の座を他の女郎に取られ返り咲きを狙って健気に演じています。高杉晋作を次期トップ望海風斗が演じ、彩風咲奈、彩凪翔もトップを支え頑張っています。

ショー「Dramatic’S」は雪組 Snow troupe-絆 では組のカラー緑のコスチュームでドラマティックに歌い踊ります。早霧と咲妃の最後のデュエットダンスは「別れの曲」で望海はカゲソロを務めていました。楽しくもあり切なさもあるサヨナラ公演でした。

本日はこの辺りで・・・・・・藤堂でした。

ミュージカル グレート・ギャツビー

お嬢様藤堂でございます。
本日はミュージカル、グレート・ギャツビーです。何度も映画化されお嬢様もご存知かと存じますが、藤堂が初めて見たのは1974年ロバート・レッド・フォード主演「華麗なるギャツビー」でした。ロマンチックなラブ・ストーリーでロバート・レッド・フォードは文句無しの二枚目で清潔感があり、その美しさは今でも忘れません。すごい映画でした。

ストーリーは毎夜のように豪華絢爛なパーティーを開く謎の大富豪ギャツビー(井上芳雄)その隣に作家志望のニック(田代万里生)はある夜突堤に佇み、対岸の灯りを見つめるギャツビーを目にする。その視線の先にはニックのいとこデイジー(夢咲ねね)と夫のトム(広瀬友祐)の邸宅。ニックはギャツビーに興味を抱き始める。そして遂にギャツビーのパーティーに足を踏み入れギャツビーの過去を知る。そして物語は悲劇へと進んでいく…。

今回が3度目となる小池修一郎の脚本、演出で最初は1991年宝塚雪組で杜けやきがギャツビー、鮎ゆうきのデイジー、ニックは一路真輝でしたが残念ながら藤堂観ていません。2008年に月組が瀬奈じゅんのギャツビーで日生劇場で上演されたのは観ました。突堤に佇むギャツビーの背中の演技、哀愁、寂しさ、万感こもる背中をどう表現できるか井上芳雄には明るい足長おじさん的なイメージが強くミスキャストではと不安を感じながら観ましたが、井上ひさしに芝居を勉強させられ、ストレートプレイにも挑戦してきただけに、全く期待を裏切らないギャツビーでした。再演されましたら是非また観たいと思っています。お嬢様方も是非ご覧下さいませ。きっと満足頂けると存じます。

本日はこの辺りで失礼します。藤堂でした。

宝塚星組公演「スカーレットピンパーネル」

待ちに待った紅ゆずるの新トップ披露公演です。「スカーレットピンパーネル」は2008年に星組で安蘭けいがパーシーを演じ第16回読売演劇大賞優秀作品賞等数々の賞を受賞した作品で2010年に月組で霧矢大夢がパーシーを演じ、今回は7年振りに再演され紅ゆずる綺崎愛里の新トップコンビが誕生しました。

この作品は紅ゆずるが2008年の初演の時に新人公演でパーシーを演じた記念すべき役でもあります。柚希のもとでも3枚目的なカラーを持っていて面白い子と注目を集めていました。パーシーに対するショーブラウンは今回は礼真琴。柚希、龍、明日海が演じてきた出世作でもあり、礼が少々荷が重い役ですが堂々と演じて大変興味深いショーブラウンでした。

ストーリーは宝塚ファンのお嬢様方はご存知とは思いますが18世紀末のフランス、パリには革命の嵐が吹き荒れ貴族たちが次々と捕らえられ死刑宣告を受ける、そんな中に革命政府の恐怖政治に反感を抱くイギリス貴族パーシヴァル・ブレークニー(パーシー)紅ゆずるは誰にも知られることなく無実の貴族を救い出しフランス国外へ逃がすという大胆な行動を起こしていた。革命政府の公安委員ショーブラウン礼真琴はイギリスで赤い星型の花を指すレッドピンパーネルの正体を突き止めようと躍起になっているところから物語は展開して行きます。

マグリット綺崎愛里との愛の行方、舞踏会の場面等、2幕構成ですが飽きさせず、素晴らしい新トップ披露公演です。東京宝塚劇場で6月11日までの公演でした。紅ゆずるの魅力に胸躍る事と存じます。本日はこの辺りで失礼します。

藤堂でございました。

宝塚「王妃の館」「VIVA.FESTA」

桜も北上しすっかり若葉のころとなりましたが、お嬢様、奥様、旦那様、お坊ちゃま、お元気にお過ごしの事かと存じます。本日は宙久美公演のお話でございます。

「王妃の館」は浅田次郎氏の原作で、田淵大輔の脚本、演出で東京宝塚劇場デビュー作です。パリ、マレー地区のヴォ―ジュ広場の片隅に「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ」王妃の館が、今では高級ホテルとして知られているが実際は深刻な経営難に陥っていた。そこに目を付けた旅行会社のツアーコンダクターの桜井玲子(実咲)がとんでもない提案をしてきた。高額の”光ツアー”と格安の”影ツアー”、ツアー客に昼夜をを入れ替えて同じ客室を利用するという、客は一筋縄ではいかない曲者ばかり、恋愛小説家の鬼才といわれる北白川右京(朝夏)はスランプを脱出すべくツアーに参加、しかし団体行動をしなければならないが別行動をして玲子に再三注意をされるが一人で部屋に籠り、頑張っているが筆が進まない。そんな彼の前に、ルイ14世が絵画から抜け出すように現れる。ルイ14世と(真風)、光と影のツアー客が巻き起こす考えられない物語が展開して行きます。
朝夏の三枚目的な役柄と実咲のコンビネーションが素敵ですが、この作品が実咲のサヨナラ公演となります。

「VIVA,FESTA」スーパーレビュー。祭りです。リオのカーニバルに始まり、総踊りでは朝夏を中心に宙組全員の群舞です。ヴァルプルギスの夜の祭り、スペインの牛追い祭り、特に藤堂は日本のYOSAKOIソーランが素晴らしく感銘を受けました。フィナーレの実咲中心でのダンスナンバー、ロケット黒燕尾の群舞も圧巻でした。見逃されたお嬢様方も是非DVDなどでご覧くださいませ。

次回は「スカーレット・ピンパーネル」の紅ゆずるのトップに期待しています。
藤堂でございました。

宝塚花組公演「雪華抄」「金色の砂漠」

「雪華抄」
宝塚舞踏詩雪華抄。幕が上がるるとパッと絢爛豪華な場面が展開、日本舞踊を洋楽で踊るいまや宝塚以外では見ることが出来なくなりましたが、その素晴らしい舞台を花組に専科の松本悠里が出演し初春の風情、夏の波濤、秋の月、雪の華が舞う冬と日本の四季を若い演出家の原田諒が花組にとって久しぶりの日本物のレビューを楽しませてくれました。

「金色の砂漠」
花組の新作を上田久美子作、演出で実現しました。古代の砂漠という遠い世界の物語を明日海と花乃のコンビが特別な古代での命がけで恋し、命がけで憎む宝塚では異例と思える世界です。
砂漠の古代王国イスファン、この国の王女タルハーミネ(花乃まりあ)の奴隷として育てられたギイ(明日海りお)美しく誇り高いタルハ―ミネに恋心を抱くようになる。タルハーミネもギイを憎からず思っているが奴隷との恋が許されるはずもなく……悲劇へと展開してゆく。
この作品を最後に花乃まりあは宝塚を卒業してゆきます。新人公演で風と共に去りぬ、モンテクリスト伯に出演、トップになってからはErnest in Loveを15年に東京国際フォーラムで演じ、台湾公演でベルサイユのばらフェルゼンとマリーアントワネット編でマリーアントワネットを、新源氏物語と大人の女性を演じられる数少ない宝塚の女性トップでした。新入生のころから応援していた藤堂にとりましても淋しい限りですが、また宝塚以外の舞台で、元気な姿を披露してくれるのを楽しみにしております。

本日はこの辺で失礼します。藤堂でした。

世界らん展 日本大賞2017

暖かかった日があるかと思えば厳しい寒さの日があったり、過ごしにくい今日この頃でございますが、お嬢様方はお元気にお過ごしでいらっしゃいますか。
藤堂でございます。

本日は、宝塚歌劇にとりましても、蘭の花が大好きな藤堂にとりましても、楽しい嬉しいお知らせでございます。
洋らんや東洋らん、日本のらんが美しさを競う「世界らん展日本大賞2017」が2月11日から2月17日迄東京ドームで開かれ、19か国から3,000種、10万株のらんが展示されます。
今回のらん展の象徴となる「オーキッド・ミューズ(蘭の女神)」に宝塚月組のトップ珠城りょうさんが就任するほか、メインの「オーキッド・ゲート」が宝塚一色で設置されます。
宝塚ファンのお嬢様、宝塚に興味がおありの方には是非見て頂きたいと存じます。
ゲートの左側にはタカラジェンヌが舞台で持つ「ブーケ」にらん展のマークが描かれ、右側に娘役トップ5人の衣装が展示されます。何年か前に蘭寿とむさんの衣装が飾られた事がありましたが、今回は大々的で、特設ブースにも男役のトップスターの衣装や、写真が展示され、宝塚の知名度が一層盛り上がります。
開幕前日の10日に行われます開会式では珠城りょうさんが、らんの魅力をアピールされます。
2008年の初舞台から2016年異例の早さで月組トップスターになられた珠城さんに拍手と共に大いに期待しております。
藤堂も9日10日と開会準備にドーム内を飛び回って頑張ります。
是非是非いらしてくださいませ。
今からワクワクしております。
藤堂でございました。

宝塚私立探偵ケイレブ・ハント Greatest HITS!

作、演出 正塚晴彦の雪組久々のオリジナル作品で、早霧せいなが自身の持っている繊細さ、内面のエネルギーを明確に見せたいと考えられて生まれた作品で、少し地味なイメージはありますが早霧が作家の作品に対する意欲を全身で受け止め、ケイレブ・ハントを賢明演じています。

ストーリーの舞台は20世紀半ばのロサンゼルス。
探偵事務所の所長ケイレブ・ハントは共同出資者である友人ジム・クリード(望海風斗)、カズノ・ハマー(彩風咲奈)と共に高級住宅街に住む人々の浮気調査やトラブル対応に奔走する日々を送っていた。ケイレブはスタイリストとして働く恋人イヴォンヌ(咲妃みゆ)との関係も良好だった。。そのある日行方不明となった娘アデルの捜索依頼にやってきたメキシコ人夫婦が直後に事故死するという事件が発生しケイレブと仲間達の活躍が展開します。
雪組は男役の人材が豊富で、充分に生かされている楽しいミュージカルです。早霧と咲妃の大人の恋のゆくえも気になるところです。

「Greatest HITS!」は稲葉太地の作、演出で名曲の数々で構成されたショーでソウルミュージックでのプロローグで始まり、だれもが知っている曲が流れ楽しい楽しいショーです。早霧せいなの真面目な折り目正しい、その上セクシーな魅力が随所に発揮され雪組が一丸となって届けてくれます。またこのショーでは望海風斗がすごく生かされているのを感じます。是非是非ご覧くださいませ。

藤堂でございました。