宝塚歌劇月組公演「エドワード8世」「Misty Station」霧の終着駅

藤堂でございます。
宝塚ファンのお嬢様方ご覧になられましたでしょうか?
トップの霧矢大夢(キリヤン)ヒロインの蒼乃夕妃(マリモ)の
宝塚ラストステージです。

どの組にもそれぞれの個性がありますが、藤堂はこの二人のコンビ
が一番好きでした。二人の息がぴったりと合い踊り、歌唱力も抜群で
安心して見ていられました。二人のデュエットの踊りは特に心を
打たれるものがありました。再び見ることができないと思いますと
寂しい限りです。さてラストステージのはじめは「エドワード8世」
よく知られている物語です。20世紀初頭の英国王室の皇太子
デイビットは気さくな人柄とモダンな感性で国民に支持され
好かれていました。その人柄が災いして女性関係にも誤解される
ことが多くありましたがデイビットは一人の男性として自分を
愛してくれる人を探していました。デイビットの弟ケント公爵
ジョージの結婚式でラオリスに再会します。ラオリスは偶然夫の
浮気を知り茫然としているとデイビットが見つけ話しかけラオリスは
人妻であり愛してはいけない人でしたが、お互いに心惹かれて
いきます。さて物語がどんなふうに展開していくのでしょうか。
ついにデイビットが国王エドワード8世になる日が訪れてきました。

ブリリアントステージ「Misty station」霧の終着駅
斉藤吉正作・演出、霧矢大夢のためにつくられた作品です。
花も嵐も困難も経験してきたトップスターがこの世界を去っていきます。
1994年に初舞台を踏んだ霧矢大夢・宝塚歌劇80期生がファンに
惜しまれつつ宝塚を去っていきます。
二度と観られない霧矢・蒼乃のサヨナラステージ是非ご覧くださいませ。
きっとお嬢様に幸せな時間を与えてくれます。
DVDはいつまでも残りますが、生の舞台はその時のみです。霧矢・蒼乃
のコンビにさよならの拍手を心から贈ります。

藤堂

宝塚歌劇「オーシャンズ11」

藤堂でございます。

宝塚ファンのお嬢様、奥様ご覧になられましたでしょうか。
「柚希礼音と77人」が、アメリカ映画「オーシャンズ11」の作品に挑戦した
この作品、脚本・演出が小池修一郎さん。外国映画が宝劇の舞台に、ここ数年
ミュージカルとしてそれぞれの特徴が活かされていますが、今回の
「オーシャンズ11」は映画と宝塚の違いはありますが、舞台上のラスベガスの
雰囲気は十分出て華麗にして豪華、星組柚希を中心に78人が一つになって
展開するのも素敵です。

ストーリーは服役中の天才詐欺師ダニーオーシャン(柚希礼音)が仮釈放となる
その日からはじまります。妻テス(夢咲ねね)の弁護士が離婚届を手に面会に
訪れます。テスはラスベガスのホテルをテリー(紅ゆずる)が建設するそこの
ショースターに抜擢され、デビューまでに犯罪歴のあるダニーと別れる気だと
言います。今でもテスを愛するダニーは大変なショックを受けつつも壮大な計画、
それはテリーベネットが経営するホテルの金庫を破ることだった。そして昔馴染みの
テスラー(涼紫央)と仲間を集めることに奔走する・・・さて集められた11人が
揃った・・・さて成功するのでしょうか・・・

儚い望みを解っていても
一縷の希望に全てを賭ける
ohラスベガス ラスベガス
運命を変えるFATECITY

の曲もすばらしく、柚希礼音さんの歌、ダンス、男役のトップとしてその魅力を
充分発揮され、さすが幕開きの囚人服の引抜でパッと変わるところなどは男役
の醍醐味が素晴らしいです。
特筆は今回悪役の紅ひずるさんが本物の悪党を等身大で演じられ可愛い顔が
憎々しく感じられ頑張っていられるのがうれしいです。次回作が楽しみです。
兎に角ご覧になってくださいませ。夢の世界の宝塚がいっそう気に入っていただける
と思います。

藤堂

宝塚歌劇「カナリア」

藤堂でございます。

2001年に匠ひびき主演で上演された作品の再演で、今回は
花組の壮一帆が主演の東京特別公演です。パリを舞台に
小悪魔が、人間界で最初に出会った女性を不幸に落としこもう
と引き起こす騒動をファンタジーでありながらペーソスも
あり、ブラックユーモアもあり現実離れした大人のお伽話
です。

卒業を間近にひかえた悪魔学校ではヴィム(壮)が最後の
課題に取り組むために人間界に送り込まれようとしている
ところから始まります。一人前になるには人間界で最初に
会った女性アジャーニ(実咲凛音)不幸に陥れるはずが、
アジャーニはこれ以上不幸になりようがない悲惨な人生を
過ごしてきていて、これ以上不幸にするにはどうすれば
いいのか考えた末ある方法に気付き実行に移して行くのだが
・・・・

初演は知りませんが、今回の壮一帆さんにこの役はピッタリ
です。努力をされたとは思いますが、明るく生き生きと
演じていられます。ファントムあたりから躍進著しく是非
トップになってほしいと願うのは藤堂だけではないと思い
ます。アジャーニ役に抜擢された実咲凛音さんは大役に
自身の可愛く明るさを発揮され、役に対する理解も深く
いづれ娘役のトップになられるのではないかと期待して
います。

特筆すべきは悪魔学校の校長を演じられた悠真倫さん
(ゆうみ りん)が貫録があり面白く演じられ印象に
残ります。
兎に角笑わせてくれます。

とても楽しい現実離れしたミュージカルを機会がございま
したら是非ご覧下さいませ。

2011年12月  藤堂