本日でティーサロンも19周年を迎えました。
ひとえにお嬢様のおかげでございます。
あらためてありがとうございます。
伊織でございます。
開館以来お嬢様に支え続けられてまいりましたこの19年、わたくしもそのおおよそを共に歩んでまいりました。
ティーサロンでの務めの1日目は、まず紅茶係としての見習いでございました。
その日紅茶係を務める使用人の横で、ひたすら紅茶を淹れ、ひたすら飲むという毎日です。今では実際の紅茶葉に触れる前に座学や立ち居振る舞いを学ぶならいとなっておりますが、わたくしにいたっては非常に希有なスタートでありました。
わたくしのティーサロンでの生活は常に紅茶とともにあり、今は取り扱う紅茶のご用意から製作、管理を任されるにいたります。
なんとも感慨深いとも申せますし、紅茶に触れ続けた日々を考えると自然な道であったのかもしれません。
日々お嬢様に召し上がっていただくための茶葉のご用意だけではなく、紅茶サロンを初めとした催し事やエクストラティーの実施、季節や催しにあわせた紅茶のブレンドや選定がわたくしの務めの中心でございます。
ご帰宅のたびに必ずといっていいほどお嬢様が口にされる紅茶を任されるこの務めを、
スワロウテイルがティーサロンを冠している限り、誇りをもってまっとうしたいと思います。
そこにあって当たり前の一杯こそが、特別な一杯でありますように。